賢者よ


 飢えのうちに眠れ、貧しき者よ。


 近く、おまえの命がおまえの肉体を食い尽くすだろう。おまえの朽ちかけた意志なき肉体の存続のためだけに。


 だがすでに知っていよう、もうおまえが必要とされることはないのだ。そう、おまえすらも。


 眠るがいい。ながく眠るがいい。


 久遠の希望たる永遠の安息を茫漠の眠りに求めて。

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