令和五年。

@viii_

今年の振り返り。

 とても動きのある年でした。


 今年は、例年より沢山嫌なことも良いこともあった年だったのです。


 毎年、新年明けてからすぐに「今年の目標」を掲げては未達成というのがお決まりで、それを毎年笑われていたのがいつもの「私」でした。


 しかし、今年は何だかいつもと違って、行動した結果が目に見える年だったように思います。


 新しい事を始める。


 それは例年通りだったのですが、今年は年末に至るまで動き続けることが出来た年でした。


 例えば、ジム。私は人よりも体が弱くて、遊園地に朝行っても夜まで遊ぶことが出来ませんでした。遊園地へ行くと十五時頃には倒れる寸前になって帰る。雨に少し濡れると翌日は熱が出る。外食した次の日は寝込む。それがいつもの事なので、もう悲しいなという気持ちはなく、そういうものだという認識でいました。


 しかし、今年の年明けにジムに通って体力をつけよう! と思い立ちました。


 体が弱くても、体力をつければ長く遊べるかもしれない! 楽しいことも増えそうだ! 


 そう思って週二回通うことに。


 ジム契約の際に私の事情をお伝えしたからか、毎回常駐トレーナーさんが「体調は大丈夫ですか? 」と聞いてくれたのは嬉しかったです。私は人見知りなので、仲良いお友達はまだいませんが、何となくジムの雰囲気が分かってきて馴染んできたように感じます。


 現在も(体調不良の日は休みますが)通い続けています。少しだけ体力がついてきた実感もあり、嬉しかったです。


 


 次に、お芝居。


 私は元々、オンライン上でのお友達とお芝居をするのが好きでした。通話アプリを使用して声だけでお芝居をするのは楽しく、気晴らしとして日々の良きスパイスになっていました。


 お友達の中にはクリエイターの方が多く、お芝居以外の良い刺激を頂くこともありました。


 クリエイターの方の中には配信者をしている方もいて、私もやってみようかなと勇気を貰い、音声配信を始めました。


 仲間内だけでやっていたお芝居を、人前でやるのは学生時代以来。初日はとても緊張したのを覚えています。


 お芝居をしている最中に、ソワソワして屈伸したり歩き回ったりしてしまって「配信終了」ボタンを押した途端汗が遅れてやってくる。そんなことが何度もあって、お芝居は好きだけれど、人前でやるのは向いていないのかも。やはり仲間内だけで今まで通りコッソリ趣味として楽しもうかな。と思い始めた時、配信に来てくれた方々が「声が好きだよ」「聞いてて楽しい」「応援してる」と言ってくれたのです。


 私は驚きました。こんなにも直接的に好意を言葉として伝えてくれる場所があるのか!


 大人になると湾曲表現が得意になって、何となく柔らかく当たり障りなく言葉を紡ぐのが当然だと思っていました。顔の見えないネット上の付き合いは、軽々しく人を傷付ける言葉をかける人も多く居ました。


 だというのに、衝撃!


 私は嬉しくて舞い上がってしまいました。そうか、私なんかを応援してくれる人がいるのか。もう少しだけやってみようかな。


 そう思って現在も配信上でお芝居や雑談を続けています。



 最後に。


 一番私を変えた出来事は「創作」です。


 これは間違いないと確信をもって言えます。


 前述の継続出来ている事柄にも繋がるかもしれません。


 「創作」を始めるぞ!


 そう思ったのは今年の半年が過ぎた頃。


 私はクリエイターの方とお話しする機会が多かった為、皆さんが作る様々なものを近くで見て実感していました。


 わあ! ⚪︎⚪︎さんが途中経過として見せてくれた⚪︎⚪︎が完成している! 素敵だなあ。


 そう思うことが沢山あって、近くで過程から完成までを見ていた私は、羨ましいなあと思いながらも「自分には何が出来るのか分からない」とその場に踏み留まっていました。


 何かを作れる自信も、技術も自分にはない。ネガティヴな私が脳内で囁きます。


【あの人たちは、プロだから出来るんだよ。私はプロじゃない。何かを専門的に学んだわけでもない。恥をかくだけだよ。同じステージに立とうだなんて烏滸がましい。話を聞くだけで良いじゃないか。私は聞き手なんだ。作り手でも語り手でもない】


 毎日こんな風に自分を情けなく思っていました。


 するとクリエイターさんではないお友達が「わかるよ」と言ってこう続けました。


「あの人たちは、最初の一歩が軽いんだ。だから出来るのではないかな」


 私がどういうこと? 尋ねると


「例えば我々はさ、分からないけどやりたい事に対して、一歩目が重いんだよ。中々歩み出せない。でも、あの人たちはそうじゃなくて【分からないけどやってみたいな】と思った事を【じゃあ、とりあえずやってみよう! 】と始めるところから始まるんだ」


 私はそれを聞いて正に青天の霹靂!


 そうだ。とりあえずやってみてから考えれば良い。最初は誰でも失敗するんだ。やってみて障害にぶつかるのと、やらずに想像の障害にぶつかるのとでは全く違うんだ!


 大きな一歩じゃなくて良い。小さな、ちょっとしたことで何かが変わるのかも!


 私はその後、創作を始めました。


 昔からずっと頭の中で何かを考えていたり、話の中で出た言葉に妄想を広げたり、見かけたものに対して勝手に物語を作ったりすることが多かったので、まずそれを文字にしてみよう! と思い立ったのです。


 それと同時に、私は昔から歌が好きで、曲が作れるクリエイターの方を羨ましく思っていました。


 一夜漬け! 作曲するには! という内容のものを読んだりしたのですが、難しくて脳が拒否反応を示しました。楽しくないことは続かないから止める! と方向転換した私は、作詞はどうだろうと思い立ちました。


 調べた結果、どうやら作詞を募集している方とマッチング出来るサイトがあると分かりました。


 よしやってみよう! 最初の一歩は軽くっ!


 そう思って応募した一つ目の歌詞が、運良く採用して頂けることになり、私は一つの成功体験を得ました。


 楽しいかもしれない。


 わくわくするっ。


 私はそれから、文章を書くことと作詞への応募を始めました。


 そうこうしていると、ゲームで遊んでいたお友達から「私たちもつくらないか」と誘われました。


 マーダーミステリーというゲームのシナリオを作るのに興味が湧いた人たちで集まって作ろう! という流れのようでした。


 何も分からない私でもよければ、とお返事をして現在、ほぼ完成間近となっています。



 そんなこんなで今年は、とても沢山のことが動いた年でした。悲しかったことも勿論、書ききれないくらいあって、泣いた日々の方が多いかもしれません。でもネガティヴなことは長々と書きたくないので割愛。


 「自分が関わった何かが形になる」体験は、私を動かす原動力となってくれたように思います。



 ありがとう二〇二三年。


 私を動かしてくれて。


 来年は私の筆がどんどん動いて、沢山何かを生み出せる年になると良いな。



 皆さまも、今年一年間お疲れ様でございました。ご無理なさらず年末年始、まったりお過ごしくださいね。良いお年をお迎えください。



 来年もよろしくお願い致します。

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