第5話 夏吉と少年の出会い

夏吉と少年が出会ったのは、戦争が終わってすぐの、1946年だった。

少年の名前は、隼太といって、飛騨の小学校に通う3年生だった。

この日は、彼の夏休みだった。

夏休みのある日、隼太は、いつもの「山の探検」に出かけていた。

これまで隼太は、「山の探検」で、山を流れる川の流域別の動物の生息具合や、山に生息する鳥の種類の把握などを達成していた。

その日はというと、山に生息する哺乳類の調査に出かけていた。

ただ、そこで、彼は「見知らぬ建物」を目にする。

そう。「鎮魂堂」だ。

この頃になると、鎮魂堂には、蔦が生え、完全に、周りの森林と同化していた。

そのため、この発見は、「奇跡」といえよう。


鎮魂堂を発見した隼太は、好奇心旺盛なままに、鎮魂堂に近づいてみることにした。

一歩。二歩。三歩。

だんだんと、鎮魂堂が近づいてくる。

四歩。五歩。六歩。

あと一歩となった時、お堂から声が聞こえてきた。

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