第二の人生は異世界で

不可ぁ

第1話 チートな第二の人生

 どこだ·····ここ。

 目覚めて最初に見た景色は知らない景色、薄暗い空の下、見渡す限りの地平線。


 記憶にない美しい光景。

 僕は呆れてため息が出てしまった。

 さて·····思い出そう·····僕の最後の記憶を。


 たしか·····僕は朝の通勤ラッシュの電車に乗ろうとしてて、電車が来るタイミングで後ろのサラリーマンの男に押されて·····。


 ああ、確かにこれは死んだわ、何が彼をそうさせたか知らないが·····まあ、死人に口なし。死んでしまったのなら何も言えない。


 そんで?この現状からするに。よくある異世界転生モノみたくなりました的な感じってことなのかな?。

 --死んだら異世界へは、本当にあるんだな。


 僕は自分の体を見下ろした。少し不安だったことが一つ解消された。


「·····人型だな」


 スライムとか剣とかゴブリンとかに転生していたらと危惧していたが、見た感じそうではなさそうだ。


「夢見ていいのだろうか、異世界転生モノならチート能力って言うのを持ち合わさせいるものなのだが」


 うーん。でも見た目は普通なんだよな、そもそもチート能力を得るとかそんな王道あるもんなのか·····。


「·····チートねぇ。鑑定眼!!」


 --王道ってのはあるもんなんだ。


 自分のステータスがバッチリ出てきた。


 魔名:ヤサカ イヌガミ

 種族:再生者

 スキル

 鑑定 鑑定隠蔽 魔術の資質 武芸の資質 言語理解 気配完全遮断 無効化無効 恐怖無効 干渉無効 痛覚無効 状態異常無効 封印無効 雷系統魔術 光系統魔術 氷系統魔術 祭壇系統魔術 否定系統魔術


 とりあえず分かるのは、なんか凄そうだ。個別に確認できそうなので見てみよう。


 鑑定:視認した、対象の解析及び鑑定を行う。


 鑑定隠蔽:他者が鑑定した際、他者が見ても違和感のないステータスに隠蔽する。


 魔術の資質:体外の魔素を操作。魔術などを行使する際、媒介を介さず想像だけでできるようにする。


 武芸の資質:視認した対象の武術を模倣する。


 言語理解:あらゆる種族の言語を理解、会話が可能になる。


 気配完全遮断:気配を完全に消し去る。


 無効化無効:視認した対象の無効化スキル、無効化魔術を無効化する。


 恐怖無効:恐怖を無効化する。


 干渉無効:干渉系スキル、魔術、古代遺物を無効化。


 痛覚無効:痛覚を無効化。


 状態異常無効:状態異常を無効化。


 封印無効:封印スキル、魔術、古代遺物を無効化。


 雷系統魔術:雷を扱う魔術。


 光系統魔術:光を扱う魔術。


 氷系統魔術:氷を扱う魔術。


 祭壇系統魔術:運命を司る魔術。


 否定系統魔術:世界の理を司る魔術。


 おや?これはなかなかにすごいんじゃないか?。比較対象がないから断定は出来ないが·····無効とかあるし。


 --気になるのは、再生者って言う種族のことだよな。


 再生者:どんな怪我を負っても瞬時に異常再生する種族。


 僕は凄い種族に転生したのかもしれない。

 まあ、とりあえず外見のチェックだ。


 黒髪、黒目、色白·····前世の自分と同じじゃないか。なんだ、種族が人間から再生者になって見た目が変わったりはしないのか。


「せめて、銀髪がよかった」


 僕は心の中でため息を着く。

 でもまあ、転生できただけ奇跡なのも確かだ。終わるはずだった人生が違う世界で第二の人生を始められるんだ。


 それに魔術にスキルだってある。

 そう、思ったら何だかワクワクしてきた。


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