始めて入った部活は、動画配信部でした!

健野屋文乃(たけのやふみの)

第1話 廃墟の赤い灯り

飛翔するドローン春号の前には、冷たく暗い夜空が広がっていた。

春号の下には、すでに街の明かりもなく、深い森に包まれていた。


一点を除けば。


深い森の闇の中に、小さな赤い灯りが灯されていた。

バブル期のリゾート地の廃墟で、今では電気も通っていない地区だ。


車道も荒れ、車では行けない地区だ。


     

●☆*:..。o○●☆*:..。o○●☆*:..。o○●☆*:..。o○●☆*:..。o●



中学の動画配信部の小さな部屋で、動画配信部副部長の愛衣めいと、部長の伊千果いちかはドローン春号の動画を眺めていた。


「やたら赤いね、あやかしかな?」

愛衣めいは、部長の伊千果いちかの耳元で聞いた。


愛衣の吐息を耳に受けながら、伊千果は、

「まさか」


伊千果いちかは、そうは言って見たけど、赤すぎるその灯りが、何かの想念を感じた。




つづく

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