異世界では素人でも力と知識でごり押す‼

独路ヤップ

第1章 僕の知らない異界へ‼

 ・ ・ ・ ・ ・ なんか変な世界に飛ばされたっていう話だ。

 ≪ 誰もが違う道に進む・・・でも間違った道に進んだのかこれでよかったかと思えるのかは自分の考え方次第だ。その中で強く生きればいいとそれが人生だとこの時の自分はそう思った。≫

 ある日のこと、大学で研究していたものが、完成に近づいていたのでもう少しでとワクワクと心躍らせていると研究室の方から煙が上がっていた。あの方向は⁉と思い、すぐさま駆けつけると周りの建物に火が移っていて大惨事になっていた。


「おい、そんな嘘だろ!」

「誰かまだ中にいるんだけど~!」


 みんな驚いている中、自分は咄嗟とっさに研究室の中に……。


「教授!弥彦教授!もしかして、まだ二階か?」


 不安が募る中なか誰も何も反応がない。そんな時、そばに倒れていた女子生徒が起きようと全身で踏ん張っているところを見つけた。


「大丈夫かと言いたいところだが 、大丈夫じゃなさそうだね。足が折れてる・・・・・・よし、ちょっと痛むかもしれないから我慢してね?」

「何をするの⁉」

「折れている少し上の部分をタオルで巻いて、折れてる部分を傘とテーピングで固定するだけだ。一刻も早くここを出ないといけないからね」


 その時、二階から足音がして、上から誰か降りてきたが、教授ではなかった。おそらく業務の職員だろう。


「おい、この子を安全な場所まで送り届けてくれないか?足が折れているんだ」

「わ、わかりました。あなたはどうするんですか?」

「こっちは弥彦教授を探してるんだ、見なかったか?」

「いいえ、でももう二階も火が蔓延していますし、気を付けてください」

「了解です。2人共早めに急いでください」


 そうして、こっちは二階の研究室を見て回ったが、いなかった。ふと遠くに驚いている人がいることに気付く。そしてやっと理解した。トイレから出てきたばっかなのだと言わんばかりの呆気にとられた顔。


「先生危険です。南側の非常口から出ましょう。急いでください!」


 先生が走ってくるが足取りが重い。肩を貸しながら先生を一階のフロアまで運んで非常口までたどり着いた。

 二階にはまだ取りに行かなければならないものがあるため、急いで二階にダッシュした。目的地に着くと研究の品はまだあったが、それと同時に三階から爆発音が聞こえ、上から鉄パイプがとてつもない速さで落ちていき、そのまま・・・・・・・。

 目を開けると串刺し状態になっていた。そしてそのまま何も考えずに死んでしまった。…………………………と思ったが、辺りは白黒ではなく、緑色になっていた。死後の世界はこんなものなのかと考えながらも・・・ん?考えることができる。つまりこれはまだ生きているという事なのか、そうして足を動かしたり、辺りを観察したりすることも何もできない。まるで心だけがあるかのように!


「もう一度生きたいか?次の新たな世界で、きみは何かの役に立てるかもしれないぞ」


 誰がしゃべっているのか分からないが、次の新たな世界というのが気にな

 った。


「私の名はレゲラ・バホム。人生と引き換えに別世界へ人間を移動させる管理者だ」


 なんだこの変なガイドみたいなやつは・・・・・やはり、人生が終わったという事は、待て人生と引き換えにという事は⁉


「おい、レゲラとかいう管理者、オレはまだ死んでないかったのか?」

「ええ、きみは命がまだあったが、1時間後死んでいた。だから、もったいないと思ってね~~~きみのこれまでの人生と引き換えに次の世界・・・新たな来世で真剣に生きてみたくはないか?」


「つまり、意識のあるオレを変な場所に連れていき訳の分からない人生を送れと、そう言って、闇企業の実験体にするとかそういう話じゃないだろうな⁉」

「きみは死後の世界を信じていないんだね?でも、きみは実際もう死んでいるしいいと思わないかい。新たに生きてみるというのもしかも君のいく世界は剣と魔法の世界だよ!」

「やはり怪しいが、それ以外に選択肢はないんだろ⁉」

「そうだね、無になるだけだ。・・じゃあ、決まりという事であっちに転送する前に3つ話しておくことがある。まずは転生する人物はランダムだ。第二にこっちでの思い出や今までの記憶はなくなる」

「え、なんだって・・・・・それはこっちでは普通のことかもしれないが、剣と魔法の世界ならいつ死んでもおかしくないだろ?」


「そう言うと思って、特権できみには前世の知識を 頭に残しておこう!言わば・・・それに至る思い出だけを取り除いたようなものだ」

「わかった。それはありがたい。今まで努力してきたことが役に立つのなら・・・・・で、3つ目は?」

「それは魔力がどうなるか分からないという事だね。つまり、あっちでの体に保存できる量が違うからどうなるか分からないよという話だ」

「それなら問題ない。オレは何であっても第二の人生を重く受け止めて生きていくことにする。・・・さあ、好きなようにどこへでも飛ばしてくれ‼心の準備はできた」

「いいね、いまから送るよ、来世では何か良いことを成し遂げられるといいね。――――――――――じゃあ、新たな人生へ!!!」

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