第8話 恵梨香
ヤンソンさんの誘惑美味しすぎ。
グラタン大好きだけどママはつくってくれないし
冷凍グラタンにはちょっと飽きがきてるから、
こうやって学校のカフェテリアで食べれるのはラッキー。
うちの学校の隣にパン屋さんがあって、カフェテリアのパンはそこの焼き立てが運ばれてくるから、このランチについてる塩パンも半端なく美味しい。幸せ。
美冬がピリピリしてるのが面白い。
あたしにとっては伊東先生は知らない先生だしいまいちピンとこないんだけど、悠は、死んだ当日に話してるし、
美冬は新聞部部長ってことで情報に異様に執着する子だからこの件はほっとけない感じ。
悠が言う。
「ね、だから何かわかったら教えてもらっていい?
このまま自殺にしても事故にしても、もうちょっと詳しいこと知りたいんだよね。わたしの交友範囲で知ることができることなんて知れてるんだけど、
ほらキミたちはいろいろあれだから」
なんだっけあれって。
美冬はそりゃ新聞部だしご両親も確か記者さんとかだから、あれでもいいけど、あたしと、透子はなんだっけ。
「あたし、学校の情報はまじで弱いよ?多分この中で学校に滞在してる時間一番短いもん」
透子が早速口をはさむので同調してうんうんと大きくうなずいておく。
「いいのいいの。わたしが頼りにしてるっていう意味だから。
あと、聞いてもらえてすごく楽になったしね」
そう言って、悠は微笑んだ。かわいい。
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