死なない彼女たちと僕 Who wrote who she is?
小森なつき
Chapter1 Lemon
10月のケアンズ。南半球のオーストラリアでは、季節は春だ。晴れていれば日差しが暖かく、シャツ一枚でも過ごせる。
閑静な住宅地。平日で人通りはほとんどない。道路は広く、街路樹が風に優しく揺れる。
小さめのスーツケースをカタカタいわせながら、青年と子供が歩いている。青年は17歳くらいにみえる。柔らかなブラウンの髪が、春の風に柔らかくそよぐ。少し面長だが、スッと通った鼻筋と、いつも微笑んでいるかのような口元、そしてクールな薄いブルーの瞳がバランスよく並んでいる。
子供は10歳くらいだ。まだ子供っぽさを残した深いブラウンのカーリーヘアに、好奇心に満ちたキラキラした茶色の瞳、少し上向きの鼻と、ツンとしたアヒル口がチャーミングだ。
「またケアンズか。もう十年経ったんですね。僕はここに来るの、五回目になるかな。ね、モモ。」と子供がいう。
「時々、美味しいレモネードが飲みたくなるんだ。」と、モモと呼ばれた青年が言う。
それを聞き、またか、というような呆れたような顔をする子供。
二人は、白い洋館の前で足を止める。時代を感じさせる作りだが、手入れが行き届いており、白い壁にはシミひとつない。洋館のポーチには色とりどりの花がお行儀よく咲いている。
モモが庭に続く門を優しく押す。
キイと軽い音を立てて、門が開く。
「あぁ、今年も素敵な花壇だね。ハイドラの好きな黄色の花がたくさんある。」と、モモが花壇を眺めながら言う。
「前回来た時はピンク系の花が多かった気がするけど、今回は黄色やオレンジが多いですね。」と、ハイドラと呼ばれた子供は満足げだ。
だが、この屋敷の特色は、春の光を美しく反射する真っ白い壁でも、手入れの行き届いた花壇でもない。
二人は玄関の扉を開け、玄関に荷物を置いたまま、裏庭に向かう。
裏庭に向かう扉を開くと、そこには、枝をのびのびと伸ばし、鮮やかな黄色の実をたくさん実らせたレモンの木が、堂々と庭の真ん中に佇んでいる。
二人はこの屋敷を、レモンの木の家と呼んでいる。
モモとの旅は、いつどこに行くのかはモモの気まぐれで決まる。どの季節にどこに行くかはランダムだ。ここ、ケアンズを除いては。
そしてケアンズに来ると、決まってこの、レモンの家に滞在する。
「これはまた収穫しがいがあるね。」レモンの木を眩しそうに見上げながらモモが言う。
「そろそろ、十年ごとにここに来る理由を教えてくれませんか?レモネードが飲みたくなる、は聞き飽きました。」ハイドラが少し怒った顔を作る。
モモはハイドラを見る。少し考え、
「約束したんだ。」とポツリ。
「約束、ですか?」
「長く生きてると、どこかで誰かとした約束が、溜まっていくんだ。結局最後は自分との約束に変わっていくんだけど。」モモはそう言いながら、優しくレモンの木を撫でる。
「さて、僕が荷物は寝室に運んでおくから、ハイドラは納戸から脚立とバスケットを出してきておいて。」と、モモは屋敷の中へ去っていく。
「あ、ちょっと!質問の答えになってないですよ!」とハイドラがモモの背中に叫ぶ。モモはそのまま屋敷の中に姿を消す。
「もう……。」レモンの木の葉が風でそよぐ。木の葉の間からキラキラと太陽の光が溢れる。
レモンの収穫は、結局下の方に実った十個弱を取っただけで終わった。木が大きすぎて、上の方にある実には手が届かなかったのだ。
そのうちの二個を使って、レモネードを作る。レモンをよく洗い、薄切りにして、ガラスの瓶に砂糖と交互に重ねていれる。いつも、レモンを切るのはハイドラ、瓶に材料を詰めるのはモモだ。最後に、はちみつを少し多めにとろりとかけ、瓶の蓋をする。
「さてと、レモネードの準備はできたし、僕は少し出かけてくるよ。ハイドラ、いい子にしてるんだよ。」と、モモが冷蔵庫に瓶をしまいながら言う。
またか、とハイドラは思う。モモが一人で出掛けることは少ない。ほとんどないと言っていい。だが、ケアンズに来ると、決まってどこかに出かけていくのだ。
「夕方までには戻るよ。」モモはそう言って、キッチンの上にある、収穫したばかりのレモンを一つ取り、上着のポケットに入れて玄関に向かっていく。
ハイドラはその背中を見ながら、一人の時間をどう過ごそうか考える。とは言っても、いつもやることは決まっているのだけれど。
玄関の扉を開け、家の鍵を閉める。鍵には、レモンがウインクをしていて、チアリーダーのような洋服を着ている、変なキーホルダーが付いている。モモはその鍵をギュッと握り、レモンを入れた上着のポケットにしまう。
彼女に会った時のことを、百年以上経った今でも、まだ昨日のことのように思い出せる。
それまでにも、ケアンズには何回も来ていた。珊瑚で有名なビーチがあり、ここに来ると、なんとなく、気分が落ち着くような気がしたのだ。ビーチに行ったって、泳いだりなんてしないのに。
ケアンズでの滞在先はいつも決まったホテルだった。チェーン展開されている、いわゆる高級リゾートホテルだが、経営層に同族のツテがある。だから、ぱっと見はただのティーンネイジャーの僕がふらりと泊まりにきても、特に面倒なことになることはなかった。
彼女は、プール際のパラソルの下で、レモネードを飲みながら本を読んでいた。
儚い淡い金色の髪に、レモンの白い花を思わせる透き通った肌。特別美人というわけではないけれど、つぶらな瞳とツンとした鼻とキュッと結ばれた小さな唇。
真剣な表現で本を読む彼女から、目が離せなかった。
僕はその時多分、彼女に恋をしたのだ。
随分長く生きてきたけれど、あんな感情になったのは、前にも先にも、あの時しかない。
ほとんど何も考えていなかった。気づいたら、勝手に体が動いていた。
彼女のテーブルの前に行き、空いている椅子をそっと掴む。
「ここ、座ってもいいかな?」
「ここ、座ってもいいかな?」
いきなり声をかけられ、読んでいた本を落としてしまった。いや、読んでいたわけでもない。何も手につかず、ただぼうっとしていただけだ。
病院での検査の結果待ち。有名医がいると聞いて、わざわざ予約をとり、ここケアンズまで来た。パパは仕事が多忙で、普段はほとんど私に構いもしないのに、本人直々に医師に掛け合い、ケアンズにまで着いて来た。その時点で、病状が深刻であることは明白だ。パパは心配ないとか言っているけれど……。そんなことを考えていたら、いきなり声をかけられたのだ。
目の前に立っていたのは、会ったことのない、同年代くらいの男の子だった。優しいブラウンの髪、印象的なのは、明るく透き通ったペールブルーの瞳。
「えっと……うん、大丈夫よ。」と、ドギマギしながら答える。緊張して、自分の声じゃないみたいだ。
「何読んでるの?」落ちた本を拾いながら、男の子は言う。
「トーマっていう日本人作家の小説。最近話題になってたから……。」困った、内容を聞かれても答えられないな、と思う。
男の子は少し驚いた顔をしたように見えた。
「僕も、その作家知っているよ。どう、面白い?」
言葉に詰まってしまう。
「……それ、レモネード?期間限定って書いてあったけど、美味しい?」
慌てた様子を察知してくれたのか、話題を変えてくれた。
でも、レモネードなんて、別に好きじゃない。そもそもレモンも別に好きではない。期間限定と書いてあったから、なんとなく頼んでしまったのだ。終わりが明確にあるものは、なんとなくプレミアムを感じてしまう。
「まだ一口くらいしか飲んでないけど、でも、うん、美味しいと思う。」たどたどしくしか返せない自分がもどかしい。
「じゃあ、僕も同じものを頼もうかな。喉乾いたし。えっと、僕はモモっていうんだけど、君の名前を聞いてもいい?」
「ルシェルよ。」
その後の数ヶ月、モモとルシェルは、ほぼ毎日共に時間を過ごした。プール際で待ち合わせ、ケアンズの街を探索した。観光地だが、どことなくのんびりとした雰囲気があるケアンズの街は、ぶらつくのにちょうどよかった。
ケアンズには、モモが滞在しているホテルがオープンしてから時折訪れていたが、ルシェルと歩くと、全てが新鮮に思えた。
ルシェルは、ぽつりぽつりと自分のことをモモに話すようになっていた。
ルシェルの母は、ルシェルが幼い頃に亡くなり、父に男で一つで育てられたが、実際は仕事で多忙な父が育児に関与することはあまりなく、ほとんどおつきのもの(古風な言い方だが、ルシェルがいうと自然に聞こえるから不思議だとモモは思った)に育てられたこと、父が仕事にばかり打ち込んでいるのを時々寂しく思うが本人には伝えられないこと、
モモの瞳に見つめられると、なぜか心の中の自分でも気づいていなかったような感情まで、スラスラと口に出せる。ただ一つを除いては。
「なぜケアンズに来たの?」初めてのデートで、モモはルシェルに聞いた。
「父の持病の治療よ。」なぜとっさに嘘をついたのかはわからない。その後は嘘を撤回する機会もなかった。
ルシェルは、父アナンドが、二人の仲がいいのをあまり好ましく思っていないのに勘づいていたが、特に何も言われなかったので、気にしないことにしていた。お付きのうち何人かがいつも尾行しているのだから、そこまで心配していないのだろうと思っていた。
二人で遊ぶようになってから一ヶ月くらい経った頃、アナンドがケアンズに家を買ったので、ルシェルはその家にモモを招待した。広い裏庭のある、白い屋敷だ。
「なんとなく裏庭が寂しいね」とモモが言う。
「そうね、何か植えようかしら。」
二人で街に植木を買いに行き、たまたま見つけたレモンの木を、モモが購入した。
「最初に会った時、レモネードを飲んでいたよね。レモン、好きなんでしょ?」
モモにそう聞かれると、なぜがレモンが好きなような気がしてくるのも不思議だった。裏庭に植えたレモンの木は、だだっ広い裏庭にポツンと寂しそうに見え、なんとなく自分にその姿を重ねて、ルシェルはこのレモンの木が愛おしくなった。
二ヶ月くらい経った頃、頻繁に体に不調を感じるようになり、モモとのデートも一週間に二、三回、プール際で軽く雑談をするくらいだけになった。モモは心配したが、慣れない土地で疲れが出ただけだと、ルシェルはまた嘘をついた。
そしてとうとう、もう何度目になるかわからない病院での検査の結果、入院し手術が必要だと、ルシェルはアナンドに告げられた。
「手術すればすぐに良くなるさ。」とアナンドは言ったが、ルシェルにはなんとなく長引くのではないかと言う予感があった。
次の日、いつものようにプール際でモモに会う。
「最近私調子が悪いでしょう?少し入院することになりそうなの。また退院したら、一緒に遊んでくれるかしら。」と、ルシェルがモモに聞く。ルシェルの金色の髪が風に優しく揺れ、透き通りそうな白い肌は、照りつける太陽で氷のように溶けて無くなってしまうのではないかと思うほど儚く見えた。
「もちろん。待っているよ。僕には時間はいくらでもある。」モモは、そっとルシェルの手を握る。
その後、二ヶ月ほど、モモがルシェルの姿を見ることはなかった。それでもモモは毎日プール際に行き、二人が会ったあのテーブルに座り、ルシェルを待った。季節は巡り、期間限定のレモネードの販売も気づいたら終わっていた。
ある日、モモがいつものようにプール際のテーブルに向かうと、すでにそこには先客がいた。サングラスをしているが、恐らくルシェルの父、アナンドだ。一度だけ、レモンの木の家で会い、挨拶をしたことがある。アナンドはモモを見ると、サングラスを外し立ち上がった。
「モモ君、だったね。ちょっと、ついてきてほしい所があるのだが、ご同行いただけるかな?そんなに時間は取らせないよ。」
ルシェルとの関係について、今さら何か注意でも受けるのだろうか、とモモは思う。と言っても、街をぶらぶらしたりするくらいで、怒られるようなことは何もしていなかったのだけど……弱ったなと、モモは思う。
ホテルのロビーを抜けると、黒塗りの豪奢な車が待っていた。運転手がモモにドアを開ける。モモが先に乗り込み、アナンドが横に座ると、車はすっと走り出した。
車内は十分広いはずなのに、モモは、なぜが少し息苦しく感じる。特段会話もなく十分ほど過ぎたあたりで、ようやく、車窓を眺めていたアナンドがそっと口を開いた。
「今朝、ルシェルは息を引き取ったよ。」
モモは、突然のことに、何も言葉が出ない。
アナンドは続ける。
「手術中に亡くなったんだ。麻酔も効いていたし、苦しんではいなかったと思う。最後まで、君のことが気になっていたようだよ。」
あぁ、これだから……とモモは思う。
ニンゲンなんかと関わり合いになった段階で、いつかこうなることはわかっていたはずなのに。悲しいと言う感情を超えて、物理的に胸を突き刺す激しい痛みの感覚がある。うまく息ができない。
車は静かに止まる。
病院か教会かと思い、モモが外を見ると、そこはあのレモンの木の家の前だった。
アナンドが車を降りる。
「少しここで待っていてくれ。」と運転手に声をかけ、「君は一緒に来てくれ。」と、モモに言う。
二人は無言で家に入り、リビングのソファに座る。
「君に一つお願いがあってね。」アナンドは、握った自分の手を見つめながら切り出した。
「君は、人間ではないのだろう?」
モモは突然の質問に不意を突かれる。
「いや、特殊な人間なのかな。よくわからないが、普通の人間ではない。」アナンドはモモを見つめる。
まずいな、事態によっては、いくらルシェルの父であっても、始末する必要があるかもしれない、とモモは思う。それに気づいたかのように、アナンドは続ける。
「君のことは他言するつもりはないよ。君に危害を与えるつもりももちろんない。
ルシェルと君が出かけるようになってから、少し君の身辺調査をさせてもらったんだ。君が滞在するホテルの宿泊名簿の情報は全部嘘。デッドエンドだった。
そこで、君の顔を、インターネットでフェイシャルリコグニションにかけたんだ。私は、IT企業の代表をしていてね、自分で言うのもなんだがその手の技術には定評がある。
ヒットしたのはたったの一件。君がここで滞在するホテルのオープニングの写真に、たまたま映り込んでいるようだったよ。地方の新聞社のアーカイブにあったんだ。
そしてそのオープニングは、百年近く前のことだ。」アナンドは握った手を離し、また軽く握った。
「僕に、よく似た人なのではないですか?」この手の質問は、今までも何度か経験がある。動じないことが肝だ、とモモは思う。
「いや、君だよ。うちのフェイシャルリコグニション技術は、一卵性双生児も判別できる。つまり、写っていたのは同一人物でしかありえない。君だ。」モモが反論しようと口を開いた時、アナンドが制するように言った。
「ルシェルはね、冷凍睡眠しているんだ。」
「え?」モモは、アナンドの発言ががうまく把握できず、聞き返す。
「手術中に死亡が確定した後、すぐに処置を行った。彼女の遺体はすでに研究機関に託してある。」
「それは、彼女の合意の上でやったことなのですか?」モモは、自分の中でふつふつと怒りに似た感情が芽生えるのを感じる。
「いや、あの子には最後まで本当の病名も伝えてはいなかった。賢い子だから、薄々勘づいていたのかもしれないが、私に何か尋ねることもなかった。」
モモの中で何かがプツリと切れる。
「そんなの、間違ってる。彼女は自分の生死について、決める力も意志もある女性だった。あなたはルシェルに向き合う時間を持たなかったから……」ここまで言うと、モモは初めて、アナンドが静かに涙していることに気づいた。アナンドは手を固く握り絞めながら堰を切ったように語り出した。
アナンドは、インド系移民としてアメリカで育った。兄弟も多く、家は貧しかったという。ルシェルの母は、アメリカの裕福な家庭の一人娘で、二人は若い頃に出会い、周囲の反対を押し切って結婚し、ルシェルが生まれた。三人は貧しくも幸せな生活を送っていたが、それも束の間、ルシェルの母は病死する。ルシェルの母の死は、彼女に苦労をかけた自分のせいだと、アナンドは言う。ルシェルには、幸せな人生を歩んで欲しい、その一心で、アナンドは死に物狂いで、今の地位を築いた。
「ルシェルには、可能な限り多くの選択肢から、自由に自分の生きる道を選んで欲しかったんだ。
そして、彼女の”生きる”という選択肢を死守するのは、親である私の最低限の責任だ。
何十年後か、何百年後かになるかわからない、でも、あの子が目覚めた時に、自分で、生きるという選択ができるように……。」
話し終えたアナンドは、疲れ切って見えた。よく見ると、高そうなスーツが微かに汚れ、いつもアイロンを欠かさないであろうシャツもくたりとしている。病院で寝ずの一夜を過ごした後、そのまま来たのだろう。
「君にはね、私が死んだ後に、モモに会いに来て欲しいんだよ。時々でいい、気の向いた時でいいから。」
「会いに行く?」
「変な話だがね、誰も来ないと、寝ている間もあの子が寂しがるような気がするんだよ。それに、目覚めた時に誰も知っている人がいないのはかわいそうだろう?」アナンドの瞳が少し微笑む。
モモは、一番最後にルシェルとした約束を思い出す。
「……分かりました。彼女と、約束もしたし……。」
アナンドがほっと息をつく。
「あぁ、よかった……。」そして、スーツのポケットから、黄色いキーホルダーのついた鍵を取り出す。
「それから、この家は、君に譲るよ。いつでも君が人目を気にせず滞在できるように。庭や屋敷のメンテナンスは業者に頼んである。冷凍睡眠の施設の方も、セキュリティには手を入れておいた。いつでも入れるようにしておくよ。」と、モモに鍵を手渡す。
モモは渡された鍵を見る。ついているのは、ルシェルと一緒に街の土産物屋で選んだレモンのマスコットのキーホルダーだ。
薄暗い研究施設のようなところに、モモは立っている。ルシェルの眠るカプセルの位置は、奥から三番目。
カプセルに手をかける。カプセルの右下に嵌められた、小さな金属製のネームタグを確認する。
ルシェル•ライヴリー
モモは心の中で言う。
――久しぶり。
そして、庭から持ってきたレモンをカプセルの前にそっと置く。
「起きたらレモネードを一緒に作ろう。」そう呟き、モモはカプセルの前から去り、施設を後にする。
家に帰り、モモが玄関のドアを開けると、ふわっと甘い香りに包まれた。キッチンから、料理をする音が聞こえる。
キッチンでは、ハイドラがレモンケーキを焼いていた。レモネードの瓶も出してある。
「もうすぐケーキが焼けます。レモネードも、ちょっと早いかもしれないけど、味見くらいならいいかなと思って。」ハイドラがモモを見て嬉しそうに言う。レモネードの瓶を見て、モモが微笑む。
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