妖精と空へ飛び立つハルピュイア
チェンカ☆1159
ロンディ視点①
第一章「小さき者の旅はここから」
第一羽「あるハルピュイアの悩みごと」
またできなかったな。新しい友達。
森の中で、私は一人落ちこむ。
たしかに私は変わってるのかもしれない。「
だって変だもんね、この体。
上半身はほぼ人で、下半身は鳥。
私達ハルピュイアは、このルイア島に住む種族の中で最も
そうなったのは見た目の他にもう一つ。
食べ物ドロボー。
他の種族からそんなあだ名がつけられていた。
そう呼ばれるようになったのには理由がある。
私達ハルピュイアは他の種族よりも食欲が
今は自制する個体が増えて来たのでだいぶ落ち着いているけれど、昔は本当に
それに完全にいなくなったわけではないので、他の種族は野外で食事をしないよう注意していた。
加えて外で育てている野菜や果物については、畑や果樹園にワナをしかけるなどきちんと対策をしていた。それで
そういうわけで私達ハルピュイアは島一番の
悲しい。ハルピュイアみんなが悪いわけじゃないのに。他の誰かの物は食べないって、ちゃんと
みんなは他の種族と共存することをとっくに
私は他の種族とも仲良くなりたい。
けれどもそれはとても難しいことだった。
みんなにとってのあたりまえを変えることは厳しいことなんだと、身を持って知った。
「はぁ……」
私はため息をつく。
どうしたら仲良くなれるんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます