第2話構造見学会
新井田真琴(あらいだまこと)が若かった頃、ビルドハウスは飛ぶ鳥を落とす勢いで日本全域に触手を延ばしていた。
新卒で芦屋支店に配属された新井田は、初仕事として構造見学会の受け付け兼、案内役兼営業として上棟が終わった建築現場へ長机とパイプ椅子と共に夕方まで待機を命じられた。同行したのは竜連ひとみ(りゅうれんひとみ)だった。
来場客数の統計を採る為だった。
「なかなか来ないね。お客さん。」
ひとみは両腕を背中に回し膝頭を接着し、小刻みに震えていた。
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