首里城の鯉

しおとれもん

第1話シンパシーとエンパシー

遠距離恋愛の心は、時に家族より近くなる。

互いに手前勝手に相手を美化し、装飾してしまう。

意思の疎通を図る手段として電話やメールが有るが、言葉の行き違いで喧嘩に為るのは致命的だ。 それを恐れない者も存在するが、後悔の産物になるのが必至だ。

顔が観えない相手に対して贈る言葉も金銀が付いたり、実寸の顔色がみえなくなるが、2人は表面だけを愛してしまっていた。

「奥さんと別れて私と結婚してくれる筈では無かったの?話が違うじゃない!私の身体が目的だったのね、恨んでやる!」

 新井田のシンパシーは大嘘だと身体目的の行動をしていたと、彼女のエンパシーは彼女にだけ教えていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る