20歳未満の哲学 俺はこう考える

古魚

オタクの流儀


「この映画、銃の使い方間違ってる!」

「これは戦車じゃない!」

「このキャラはこの装備と相性よくない!」

「その言葉の使い方間違ってる!」


 よく聞く言葉だ。


「〇〇は××じゃない」


 この構文、自分は勝手に「押し付け構文」と呼んでいる。

 結論から述べれば、この構文を使って人に自分の知識を見せる人間は、その界隈のオタクを名乗る権利が無いと思っている。


 分かりやすいように自分の得意なミリタリー界隈を例に出す。


 映画で、俳優が銃を撃ってるシーンを見て。


「うおーあのアサルトライフルかっけー」

「違う、あれはサブマシンガンの『MP5』」


 戦闘車両が戦ってるシーンを見て。


「うおーこの映画に出て来る戦車、めっちゃ強い!」

「違う、あれは戦車じゃなくて高機動戦闘車輛」


 アニメなどで、航空機が戦っているシーンを見て。


「うおーこの戦闘機ビュンビュン動く!」

「違う、これは爆撃機で、実際はこんな動き出来ない! リアリティーが無さすぎる!」



 ウザイ。


 端的に言って、知らん側からすれば死ぬほどウザイ。


 相手が情報を求めてもいないのに、情報を正す。自分の知識を話すのは、おせっかいどころかただの迷惑行為だ。

 善意で言っている場合もあるが、大抵の場合その情報はなくてもその人は人生苦労しないし、死にもしない。


 これをすると、ただただその界隈に対する忌避感を与えてしまうし、言った本人も疎ましがられることになる。

 百害あって一利なしだ。


 自身の界隈を自ら近寄りがたいものにする、新規を省くような真似をする。

 これは完全に、オタクにはふさわしくない。


【結論】


 求められない限り、知識をひけらかす、死ぬわけでもない間違いを無理に正そうとしない方がいい。

 ただ説明を求められたら、分かりやすく熱く語ってあげよう。そいつは界隈に興味がある新規の種だ。

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