戦争の夕暮れ
空野宇夜
年表
2028年春頃、日本の内政への不満からそれを訴える組織「憂国義勇軍」が結成され、各地でテロ事件を起こすようになる。ただ、このテロ行為には賛同者が多く、内戦が始まる理由としては十分すぎるものだった。
2031年、ついに憂国義勇軍と日本の全面戦争が始まった。政府は憲法9条を大幅に改正し、日本軍を再建した。開戦とともに両国の兵器開発は加速した。憂国義勇軍の占領地が増え、憂国という国が発足した。中国、ロシアが日本軍を支援し西側諸国が憂国義勇軍を支援した。
2035年、憂国義勇軍は人型兵器を開発・戦地への投入を開始した。これが後の鉄人形や人形機の原型となった。陸での戦闘を想定した兵器であったが戦車よりも二回りほど大きい機体のせいで被弾率が驚異的であるというデメリットを除けば様々な地形での運用が可能であったり装備可能な兵器の多様さなど革新的である部分もあった。
2039年、憂国義勇軍が新たな航空戦力である人形機「HM-39」を実戦投入した。ただ、機動性において戦闘機に勝ることができず戦闘において運用される機会は多くなかった。だが、このころには日本の半分を憂国義勇軍が占拠していた。
2040年、日本政府が日本軍に掌握され、本後という国が誕生した。本後となることによって戦力は増強されたが徴兵制の導入などによるものだった。本後は管理社会となり果てた。
それから12年の時が経った2052年、憂国は本後に押され、憂国の占拠地は残すところ九州のみとなっていた。憂国義勇軍は最後のあがきとしてHM-52Pを開発していた。HM-52Pの自立思考システムを批判する者もいたが上層部はその抗議の声を無視し開発を進めた。
※用語解説
・鉄人形:人型の陸上兵器
・人形機:人型の航空兵器
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