第44話おっさん、お嬢様のお父さんに挨拶する
俺は副官のネーナを連れて王都へ向かっていた。
何故かネーナがついて来た。俺は断ったのだが、なんでも放っておけないとか。
ネーナは見た目を人間そっくりに角を隠し、肌の色を変えた。
Gカップの胸は相変わらずだった。
そして、王城についた。
お嬢様から、今日、王都の王城に来る様に言われた。
当然、交際の報告を、あの王様やお母さんにしようということなんだろう。
そうだよな。
「交際を正式に認めてもらわんとな」
「魔王様、それは当然ですよ。その上、婚前交渉は如何なものかと」
「お前なんでそれ知ってるの?」
「いや、その」
この副官ちょっと、俺のプライベートを無視してないかな?
聞き耳? 盗聴? それとも魔族の力で遠隔視とか?
そして王城につくと、何故かあっさり王の間に通された。
そこには清楚な白いドレスをまとったお嬢様と王様がいた。
「久しぶりだな。おっさん」
「はい、久しぶりでごぜえやす」
「聞いておる、そなたに娘が粗相をしていたようですまない。専用種付絶対服従奴隷の本分を忘れておったとか。ワシからも心からお詫びをする。じゃが、今は娘と仲良く交際をしておると聞いておる」
「ありがとうございます。お嬢様と順調に交際させていただいておりやす」
「そこで、なのだが、私も人の親だ、娘をやるには、やはり、正式な報告が聞きたい」
ネーナが何故か俺にコソコソ話す。
『魔王様、なんか交際の許可より、先に飛んでる様な気がしますよ』
『交際の先ってなんだ?』
『結婚の許可ですよ』
『えっ』
俺の頭脳は迷子モードに入った。
☆☆☆
私はおっさんとの関係が進んだ事をお父様に報告した。お父様は快く私達を祝福してくれた。
そして、おっさんが私とお父様の前に来た。
ちょっと、私はテンパって迷路モードに入った。
「そこで、なのだが、私も人の親だ、娘をやるには、やはり、正式な報告が聞きたい」
お父様って直球!
でも、私は『はっ』とした。私ごときクソザコメス。おっさんの正妻なんておこがましい。お妾さん位じゃないと釣り合わない。
「お父様、私、正式におっさんの2号さんにしてもらいたいんです」
私は間違いがない様にお父様とおっさんの前で伝えた。
「......お妾さん」
お父様は驚いた様だ。それはそうだろう、娘をお妾さんにするなんて、お父様もさぞかしがっかりするだろう。でも、私ごときメスザコがおっさんの正妻にだなんて、おこがましくて言えない。
「おっさんは今、魔王もしていて、その.....これだけのおっさんの奥さんの座は私なんかでは......」
「おっさんだもんな。仕方ないな、さしずめ、そこの褐色の娘が正妻なのか? じゃが、おっださんよ、娘をお妾さんとして......頼む」
「へ? いや、お妾さんだなんてとんでもなぇ!」
「お妾さんもだめなのか。じゃあ、魔王のハーレムの一員で頼む」
「それはもちろんそうです。正式な妻として」
「父親としては悲しいが、娘の幸せの為、我慢しよう」
私は迷路モード中だったが、お父様が無事私達の交際を認めてくれたので安心した。
☆☆☆
「あの、感じ言っている中、申し訳ないが、いろいろすれ違っておられる」
「そなたは?」
「魔王様の副官ネーナです」
「魔王様はお嬢様を正式な妻にとおっしゃておられます。お妾さんでも、ハーレムの一員でもございません。そもそも、魔王にハーレムなどはございません。健全な一夫一婦制です」
「「「話が良く見えないんだけど」」」
「お前ら、人の話はちゃんと聞けよ!」
何故かネーナが切れた。
ネーナはいろいろ解説してくれた。
どうも、遠慮深いお嬢様は俺の正妻では心苦しいので、お妾さんで十分といい、俺はもちろん、お妾さんなんてとんでもない、正式な妻として迎えたいと言ったらしい。
よく覚えてないけど。
だが、お嬢様、王女様だったんだな。さっき、ネーナから聞いてびっくりした。
ちょっと、最近、もしかしてそうじゃないかと思ってたんだ。
だって、お父さんが王様だもんな。
「本当に知らなかった、いや、気がつかなかったんですか?」
魔王城への道中、ネーナに聞かれた。
「いや、お嬢様はそんな事全く言ってなかったから仕方がねぇ」
「どうだか......そもそも、王様とは知り合いで親子だと言っていて気が付かないなんて......魔王様ならあり得るか、はぁ。それに王女様も結婚の申し込みで、正妻いない人の2号さんを希望するとか、意味がわからん」
こうして、俺は無事結婚の許可を王様からもらった。
何故かネーナがため息をついて、俺を見ることが多くなった。
勘違いするな。俺のお嬢様への気持ちは決して揺らがねぇ。浮気もしねぇ。だが、Gカップの胸鑑賞はそれとは別のモノだ。
はっ! 俺がネーナのGカップの胸をじろじろガン見するから怒ったのかな?
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