第1話
体育のバレーで、野口のサーブを顔面にくらったところまでは覚えている。
気がつくと保健室のベッドの上にいて、時計の長針は四を指していて。
あれ、体育って二時間目だったよな。
せめて誰か起こしに来てくれても良かったじゃないか。
しかし、ベッドの横に置かれた俺の通学かばんを見て、そんなことはどうでも良くなった。優しいクラスメイトの誰かが用意してくれたのだろう。
ほっこりした気持ちでスマホを開くと、この状況を作り出した張本人である野口から長文で謝罪のメッセージが届いていた。
焦りと申し訳なさにあふれた支離滅裂な文面に、思わず ふっ、と声が洩れる。
直後、保健室の扉が控えめに開いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます