第22話
むかしむかしの出来事。
あるところにぐうたらな生活ばかりする男がおりました。
しかし、ある時、妻を病気で亡くしてしまったのです。
男は悲しみのあまり家に引き篭もり毎日酒を飲み続けました。
そして、とうとう倒れてしまうとそのまま死んでしまいました。
それから、数日後、男が寝ていた部屋の襖を開けるとなんとそこは、見知らぬ部屋だったではありませんか。
その部屋にはなんと女神様がいたのでした。
「おお、勇者様、魔王を倒してくださりありがとうございます」
「なんの話だ?」
「とぼけないでください。さっき私が言ったじゃないですか」
「さっぱりわからんが」
「もう面倒臭いですね。とにかく世界が大変な事になっているんですよ。このままでは滅びかねないので早く助けて下さい」
「だから一体なんなんだ」
「仕方ない。もう一度言いますよ。よく聞いていなさい」
「わかった」
「貴方にはこれから世界を救ってもらうことになります」
「いや、ちょっと待ってくれ」
「ダメです。問答無用」
「どうして俺なんだ」
「強いから」
そう言って無理やり連れていかれます。
するとそこには沢山の人がいましたがどれも普通の人間にしか見えません。
「ここがどこだかわかります?」
「いやわからない」
「ここは異世界なのよ」
「なに?」
「そうつまり貴方は召喚されたって訳」
「おいちょっと待ってくれ。じゃあ俺を元の世界に返してくれ」
「無理よ。一度呼び出された人は二度と戻れない決まりなの」
「ふざけんなよ」
「ごめんね。でもこうしないともっと酷い事になるから我慢してくれるかな?それに、ほら見て」
そう言われ指を指した方を見ると化け物みたいな奴らが暴れていました。
「あれは魔物と言ってこの世界の生き物を殺しまくっているの。放置しておくとどんどん増えていくから今のうちに倒さないと」
「はぁ、しょうがないな。じゃあとりあえず行ってくる」
そう言うと彼は剣を持って走り出していきました。
次々と倒していきますがなかなか数が減りませんでした。
しかも徐々に疲れが見えてきて 遂に力尽きます。
すると、そこに女神が現れました。
すると彼女は
「ふぅー。やっと見つけました。これでようやく終わりましたね。あとはこちらに任せてください。あとはゆっくりと休んでいて下さい。あ!それとこれはサービスです。この薬を飲むと元気がでますから飲んでおいて下さい」
と言いながらポーションを渡します。
それを飲むと倒れてしまいます。
「ふふふやっと平和が来ます」
「皆様悪の根源は絶たれました。これで皆様は平和に暮らせます」
なんと
彼はこの世界の悪意だったのです。
めでたしめでたし?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます