第2話

むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいらっしゃいました。

二人の仲睦まじい生活の中で一番困ったことが一つありました。

それはお金がないことです。

しかしおじいさんは諦めませんでした。

毎日山に行きキノコを取ってきて売り歩いてなんとか生活を保っていました。

そんな時村に病気がちの子がいるという話を聞いたおじいさんは早速家に連れてきてもらい看病を始めました。

その子はとても元気になる代わりに体がどんどん小さくなっていき最後には消えてしまいそうなくらい小さくなりそのまま寝込んでしまいました。

そこで村の人たちは大変嘆き悲しみました。

なぜならばこの子は神様のお告げにより選ばれた子であった為村には災いが起こる前触れだと言われていたからなのです。

このままでは村は大飢饉に見舞われると言われました。

村人たちが頭を悩ませているときに一人の老人が現れこういいました。

わしなら治せるかもしれない、だから任せてくれませんか?

と、もちろん断る理由もないのでお願いしました。

次の日病人の家に案内されるとそこにはもう一人小さな女の子がおりベッドの横に座っておりこちらを見ると嬉しそうに手を振り始めました。

まさしくその姿はこの子が神に選ばれた人であることを証明しているようでした。

医者はその姿を見てとても驚いている様子でしたがすぐに気を取り直し治療に取り掛かりました。

二時間ほど経つとその子は目を覚ましゆっくりと起き上がり部屋を見渡しはじめました。

それを見た周りの人たちからは歓声が上がり喜び合いました。

その後しばらく経った後その女の子が外に出たいと行ったらしく皆んながついて行きました。

外に出るとその子を歓迎するかのように花びらがひらりはらりと舞い落ちてきてその子はそれを不思議がりながらも両手を広げて笑顔を見せながらくるくる回って遊んでいます。

まるで妖精のような可憐さにみんな心を奪われていき見惚れています。

しばらくしてその子の親御さんと思われる夫婦が来て何度も頭を下げ感謝をし涙を流していたようです。

めでたしめでたし

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