バイト¥ハイスクール

@SiSibu

第1話

  今日から高校生になるこの男子は、なぜここを選んだのかと聞くと、おそらくアルバイトができるからというだろう。彼は金に欲するままにここに進学してしまったのだ。

  

  都内の中でも交通の便がいい中野区、そう中野区で15年も過ごしてきた人は、だいたいの人は高校が都内か埼玉、千葉、神奈川にあっても実家通いになる。この男子はあまたある高校の中から進学を決める際、ある欲望に従順になっていた。

  中学時代、のほほんとした近所にあるコンクリートの白が黄ばんだ、築50年はある中学校に通い、志がないまま3年間を過ごしてしまった。

  そんな彼は志がないのはまだいいものの、自身の浪費癖が止まらなすぎるせいで、常に金欠であった。彼にとって金欠は心に余裕がないのと同値であり、気分が落ち、常にネガティブな思考回路になる。こんなもんに単純であり、社会の低きに流されるままでありそうな彼はどうしようもないほど無であったため、彼の母は息子の進学にあるアドバイスをした。「高校入学と同時にお小遣い制度は廃止となります」。

息子は大変困惑した。理由もわからないから、聞いたらもっと困惑し、不条理さに怒りを覚えた。それからは両社一歩も引かない親子喧嘩だった。。。

  よくもわるくも、結局ここに入学した。彼の名前は鈴木、高校名は錦高校であった。 


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