(いみエモ話)SFの愛、監獄おならメロディがわからないやつは、テレキネシスで…!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 これって、どこの国の話だと思う?監獄おならメロディでは、テレキネシスな能力を超える、愛のおならコミュニケーションが咲いていた!

  (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

     ☆

 この町は、珍しい監獄、つまりは牢屋を持つことで有名だ。

 「監獄おならメロディ」

 正式名称は、わからない。

 今日も、監獄内に、おならのメロディが鳴り響く。

 「プ」

(元気か?)

 「プー」

(ああ、元気さ)

 「プ、プ」

(飯は、まだかな?)

 「プップ」

(まだだよ)

 「プーパ」

(早く、外の世界に出たいなあ)

 「プップ、プップ!」

(あわてない、あわてない!)

 これぞ、愛の会話コミュニケーション。

 社会復帰を目指し、弱い立場の人たちを尊重できて希望を与えられる者たちに、備わった力だ。

 「プ、プ、ププー!」

 (皆?しっかりと、罪をつぐなおう!)

 「プ!」

 (はい!)

 「プルップ」

 (希望を、もつんだ!)

 「プ!」

 (はい!)

 そんなる日、ある若者が、この監獄に収監されてきた。

 「兄ちゃん?どうして、ここにきてしまったんだ?」

 囚人の 1人が、おならでなく、言葉で語りかける。

 収監されたばかりでは、まだ、おならコミュニケーションの力が備わっていないと思われたからだ。

 「実は…」

 「何だい、兄ちゃん?」

 「テレキネシスで、離れた場から政治家を殺す計画に、荷担してしまったんです」

 「ほう」

 「おやおや」

 「それって、サイコキネシスとは、ちがうのかい?」

 「ええ、少し」

 「へえ」

 「そうなのかい?」

 「サイコキネシスは、精神力で物に働きかけるということに、テレキネシスは、手を触れずに物を動かすということに、重点が置かれる能力です」

 「ほう…むずかしいんだねえ」

 「じゃ、じゃあ」

 「俺も聞きたい」

 「俺も」

 「何です?」

 「テレキネシスは、簡単にいえば、いわゆる念力ということになるのかな?」

 「まあ、そういうことですね」

 「今どきの子は、進んでいるんだな」

 「ホント、政治家って…プ、プ、プルップ…あ!」

 若者の、大失敗。

 監獄という真剣な場所で、おならをしてしまったのだ!

 が、彼はかえって、まわりから良く思われることになる。

 先ほどした彼のおならのメロディは、こんな意味をもっていたからだ。

 「どうぞ、よろしくお願いします!」

 これには、まわりがわいた。

 「この兄ちゃんは、礼儀正しいなあ」

 「そうだな」

 「今どきの子にしては、えらいぞ」

 愛の花が、咲いた。

 彼は、まわりから援助を受け、模範囚として出所。

 「面白い監獄が、あるらしいぞ?」

 うわさが飛び、国の政治家たちがやってきた。

 「我々は、国民の納める税金のゆくえを、しっかりとチェックしています!増税メガネでは、ありません!」

 国民への、政治家のアピールの 1つだ。

 そのとき、囚人たちのおならコミュニケーションを見ていた政治家の 1人が、おならをしてしまう。

 「ブピッピー!」

 すると…。

 国の政治家たちが、次々に、死んでいった!


  (この話の意味)

 考えてごらんよ。

 「(おならコミュニケーションは、)社会復帰を目指し、弱い立場の人たちを尊重できて希望を与えられる者たちに、備わった力」

 今の、特に国の政治家たちに、その力があるか?

 ないだろうな。

 「おい、国の政治家!あの監獄にいって、おならをしているんじゃないだろうな?俺には、聞こえるぞ!国民の努力を無駄にするお前たちのケツが出すガスに、愛はない!」

 そう言って、だれかが、政治家たちを殺したんだろう。

 テレキネシスの力を使ってそれができそうな男が、 1人、いたじゃないか?

 これって、どこの国の話なんだろう?

エモいなあ。




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