第27話

「KNTさん初心者にしてはほんとにうまいよ!芯がいい」


「ありがとうございます」


 2時間ほどゲームをしてそこそこコツを掴んできた。倒せる快感がくせになりそう。

 2時間?ゲーム始めたのって...14時だったっけ。


 もうそろそろ家事しなきゃな。ゲームやめるか。


「すみません、もうそろそろ家事やらなきゃいけないので落ちます」


「男性なのに家事やってるの!?えらすぎ!!」


「いえいえ。それではまた」


「「「ばいばーい」」」


テロン


 あ〜楽しかった。今日の感謝だけメッセで伝えとこう。


 KNT

 ありがとうございました。また近いうちに遊べたらまたしたいです


 マプ

 ぜんぜんいいよ〜!他の人も含めてまた遊ぼうね!


 辛

 いつでもできるししたいときメンション飛ばして




 惚れそう。てか惚れてる。

 他のゲームとかもできたらしたいなぁ。Veloの他にも色々ゲームやってるらしいしお絵描き伝言ゲームとかできたらいいな。








****

(マプ視点)







「なぁ、あれガチの男子だったんじゃね?」


「やっぱそうでしょ!」


「いやでもなんでここに?」


 うちのサーバーは界隈で有名な、というか界隈じゃない人も入らないようなサーバーでVeloとかYourCraft、APOXとかメジャーなオンラインゲーの廃人が入るサーバー。興味本位で入ってくる女はいれど、男子が入ってくることなんてなかった。


「ほら、初心者みたいだったししらなかったんじゃ?」


「まあYをみてなかったりWeTubeすらみてなかったっぽいし?」


「そうだね。でも夜に来なくて良かったねぇ、多分下ネタで引かれまくってた」


「「それな」」


 うちのサーバーは夜に一番人が集まってゲームをしていて、放送禁止用語とか下ネタとかが飛び交っていることが多い。とても男性には聞かせられない。


「いやーもう一回したいね。今度はYourCraftとかしたい」


「わかる。ほのぼのゲーしながら雑談してみたい」


「正直声エロかった。ふつうにASMRかと」


「それ、『今日も一日お疲れ様です』とかいわれたい」


「わかりすぎる。てかマプあざとすぎない?」


 辛がしょうもないことを言ってきた。


「そりゃそうでしょ?かわいいかわいい男の子なんだよ?ショタなんだよ??良い印象残すためにあざとくするよ」


「どうせすぐバレるんだからさ」


「黙って黙って!いつか『マプお姉ちゃん』って呼んでもらうの!」


「はぁ〜。Ventiお姉ちゃんって呼んでくれるかな」


「Ventiまで!マジで尊厳とかないんか」


「とかいいながら辛もすごい優しかったよね。いつも初心者に厳しいのに」


「そりゃ...男子だし」


「「ほら〜!」」

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