第23話

「ごっめんおまたせ〜!」


「全然待ってないよ〜」


 30分近く待ったけど。できる男はそんなコトいちいち言わない。


「お姉ちゃんは?」


「姉様はまだ寝ていらっしゃいます。待ちますか?」


「いやいいや〜。奏音をこれ以上待たせるわけにはいかないし!」


 ありがたいけど...お姉さん可哀相だな


「まあそうよね。華音のお姉さんには悪いけど...」


 そう言ってご飯を食べようとしたとき、とある女性が登場した。


「おっはよぉ〜...朝ゴハンな...に?」


 その女性はパンツとブラ、つまり下着だけを着て食事室に入ってきた。


「すみません!!!」


 俺はすぐに手で目を塞いだ。


「あっ、奏音くんいたんだっけ。ごめんごめん着替えてくるね」


「も〜、昨日お姉ちゃんから楓さんに連絡してもらったよね」


「深夜だったし覚えてなかった。ごめんごめん」


 聞いてる感じサバサバした人で下着を見られたことになんの嫌悪感も抱いてなさそう。

 いやそんなのいいから早く服着てきてくれ。


「じゃあ着替えてくるね」


 やっと行ったかな。


「そんな女の下着に羞恥心を覚えるなんて奏音珍しいね」


「いやいや、桜は芸能界の男しかみてないでしょ。普通の男ならこれが当たり前」


 特にFJKの下着姿なんて前世でも見たことないし...現世なら姉さんのをたまに見るけどそれでも刺激が強い。

 もしかして:童貞 なんて思われたらどうしよ...でも中1だしいいか。







***








「やっっっばあああああああ」


 間近でみたの初めてだけどあんなにイケメンなの!?えっぐううううう。

 しかもすっごい恥ずかしがってたしあれ童貞なんじゃない?????楓がそんな溺愛するのもわかるわああああああ。


 うーーん、どの服着よっかな?今日どうせ外でないしちょっとあれっぽいパジャマ?でも着替えるって言ったし外出用のカジュアルな服でもいいなぁ


「姉様」


「うわっ!」


 いきなりメイドが現れた。


「奏音様はアレな服に若干嫌悪感をしめしていらっしゃいましたのでカジュアルな服がよろしいかと」


「あぁ...そう...てか心の中読まないでくれる???」


「姉様は心が単純なんですよ。」


 うっざ。何このメイド解雇してやろうか。


「あと、若干怖めの言い草でしたがすぐバレるんですからいつもの言い方に戻されては?」


「はぁ...あなたね、ちょっとでも印象を残すことが大事なの。わかる?」


「わかりますが、姉様の美貌ですぐ覚えられますよ」


「え、そう?そっかぁ〜。えへへ」


チョロ..


「なんか言った?」


「いえ、なにも」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る