第52話 魔族side
ここは魔族の領地とされている『シャドウバレー』。
シルヴァンディアの中心に人が住んでいるとすると、このシャドウバレーは海を挟んで数万メートル北に位置する。
もちろん人々はその場所を知っており、魔族がそこに住んでいることを都市伝説レベルでは存じている。
だが、魔力がいくら多くてもこの数万メートルという距離を渡りきれるような人は存在せず、さらには休憩できるような土地も存在しない。
そのため、人と魔族が接触することは基本ありえない。
魔族側には海を渡りきるほどの魔力量があるため、その場合を除いてだが。
「マルコス・グリモアハート様! リリスに続き、200年前姿を消した裏切り者ヴォルガンまで魔力を消しました。 おそらく何者かに消されたのかと 」
豪華な黒のドレスを着飾り、その上に紫色のローブを身に纏った女性がマルコスに片膝をつき、崇高するような姿勢でそう伝えた。
明らかに他の魔族より服装が目立っている。
「やはりそうか。しかしアリスターよ、お前の能力は便利なものだな。 個人の魔力を見分けられるのだから。 お前ほど探知に優れたやつもいまい 」
「有り難きお言葉! マルコス様、この2人の魔族を消したのは同一人物と思われます 」
「ほう、魔族を倒せる人間か。 そんな人間聞いたこともないわっ! 面白い 、ガハハハハッ 」
マルコスは興味深いといった表情で高笑いしている。
「……さらにその人間なのですが、神セレスティアのパートナーと思われます 」
「セレスティアだと? ヤツめ……生きておったか。そして魔族より強い人間を連れているとは何か企んでいるな 」
神の名前を聞いた途端、先程とは裏腹にマルコスの表情は険しく変化した。
「……マルコス様、如何されますか? 」
「我ら『ダークオーダー』の幹部を向かわせる。 セレスティアはどこにいる? 」
「空中都市……アークスカイです 」
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これで2章は完結となります!
ここまでお付き合い頂きありがとうございました✨️
3章も引き続きよろしくお願いします!
この作品は最終話までストックし終えておりますので、完結まで走り抜けていきます🏃♂️
度々ではございますが、長編2作品目『ハローワークで見つけた冒険者業が天職だった件〜ハズレ職業である武闘家から始まった冒険者人生、最上位職のマジックブレイカーに転職したので駆け上がっていきます〜』も執筆しておりますので、ぜひお手隙の際にご覧頂けますと幸いです🥺
1話はこちら⬇️
https://kakuyomu.jp/works/16818093073943603521/episodes/16818093073944654777
これからも3ヶ月にひとつを目標に長編新作を書き上げたいと思っていますので、ぜひとも作者フォローなどして頂けると嬉しいです🎶
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