第2話 最後のターゲット

翌朝、私はナイフを研ぎ朝食の照り焼きチキンサンドを片手に目的地に向かった。

ターゲットはアパレル産業で働いている従業員4名、焼肉屋で大声を出して客に迷惑をかけ、ついには酔って店に文句を付けて特別サービスをさせていた連中だ。


その時に決着をつければよかったものの私は食べ放題の1時間コースで変なことをして金と有意義な時間を無駄にはしたくなかった、結果的に飯は不味いままだったが。

4人の後を付けていたらとあるアパレルの工場に努めていたことがわかった。

そして今がその工場の入口の前だ。


工場の中には、横幅2メートル高さは腰より少し高いほどの編機が縦、横にズラッと並んでおり、機械一台に付き一人の人間がそこで作業を行っていた。


「ちょっとそこのお前、」


後ろを振り向くと作業服を着た小太りの中年男性が、疑っている様子でこちらに近づいてくる。さすがに入口から堂々と侵入するのは駄目だったか、でも私はスパイでもヒーローでもない、妙な小細工はせずにこのナイフ一本でやってきたのだ、今回で最後だ、後悔が残らないよう大胆に楽しみたい。


私は、男性の心臓に刺さっているナイフを抜くと端に移動してその場で、男性の首を切断した。首は簡単には切断できないが、ジオードニキから教えてもらったある道具を使い2分程度で終わらせた。そこで手に入れた男性の首を少し見つめ、作業している人たちの真ん中に男性の首を放った。

回転によって血をばら撒き、作業員のヘイトを集める。少しの沈黙の後、首が落ちた近くから悲鳴が聞こえた。


「これは、斎藤さんの生首だ!!」

「何がどうなってる?」


従業員たちがパニックになっている。人が慌てる様子は面白い。

私は隅の方から静かに従業員の首を割いて回った。ズラッと並んだ編機から顔を出さないようにし、素早く人影に近寄り首を断つ、

その様子に気づいたのだろう、ターゲット4名の内の一人が他3名を連れて遠くに走り出した。私に気づいたのなら他のみんなに伝えればいいものを、みんなを囮にしてあの4名だけ助かろうとしているのだろう。殺人欲がそそられる。


私は、みんなに気づかれないように視界を掻い潜り4名の後を追った。

「なんであいつこっちに来るんだ!!」私に気づいたのか、そいつは苦悶の表情だった。少し走り、その4名は廊下を左に曲がったので、自分も曲がろうとしたとき


「喰らえっ!」


次の瞬間、豚のような人が視界に移り、私目掛けて拳をふるってくる。

「んっ!」拳は左肩にあたったが、7年も殺人鬼を続けてきた私にとっては無駄なことだった。


「!!フゴォっ、」


私は、豚を捌いて残り3名を追った。

3名は次第に建物の外へ出てた。少し出遅れた低身長のおっさんに余っていた手持ちのメスを投げ、首を貫通させる。


残り2名だ、私は残りのあと追った。

「畜生!!どこまで来るんだ、あいつ!」

「キィィィィィィィっ、バン!!」


後ろを向きながらそう行ったガリガリの青年男性は道路を横切る途中で車な跳ねられる。そんな仲間を無視して最後の筋肉質のおじさんは、近くのレストランに駆け込んだ、面倒くさいがあいつで最後だ。

私はレストランに入るとともに並んでた客と接客をしていた人をあの世へ送り、白い布が敷いてある丸いテーブルを避ける筋肉ジジイに向かってテーブルにおいてあったフォークを投げた。そのフォークは見事に外れローストビーフを食べている女性の客の目玉を潰した。ついでにもう片方も潰しておいた。あっとゆう間にレストランもパニック状態に陥りみんなそこら中に逃げ迷った。筋肉ジジイは、逃げるのをやめたのか、ここで勝負に出ないと殺されると思ったのか、直径が人ひとり分の大きな丸いテーブルを持ち上げ私に突っ込んできた。


「クソがぁぁぁぁぁ!!」


俺はとっさに筋肉ジジイの突進を避け、振り向きざまに残り2本のメスを向かわせた

「タタン、」ジジイは丸テーブルでとっさに防ぎ、第二波を仕掛ける。私は周りのテーブルを踏み台にジジイを飛び越え愛用してるナイフを頭上に投げた。

しかし、ナイフは外れてしまい地面に刺さってしまった。もう刃物は持ってない

どうしたものか、


「あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!」


第三波が来る、


「ダン!!」


私は襲いかかる丸テーブルを受け止め数歩後退りした。流石に鍛えてる人には力負けする。テーブルに刺さったメスを抜き取り、テーブルの勢いを横にずらし隙をついて

筋肉ジジイの首を掻き切った、人が皆逃げ静かなレストランで私は、おいてあった。スムージーを一口飲んだ。






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