【最終章:山川カンナ(1)】
田畑太一郎(たばた・たいちろう)は、坂井かなえ(さかい・かなえ)と
日本に帰国した真中しずえ(まなか・しずえ)は、帰国してからも田畑太一郎や坂井しずえと何回かメールのやり取りをしていたが、ここ一週間はお互いに何のメールも
それに
しかし、この二日前に「アウトレットモールに一緒に来てくれないか」というテキストメッセージが、坂井かなえから田畑太一郎のもとに
田畑太一郎は、坂井かなえに
そんな
「日曜日なのに
「いえいえ、そんなことないです。どうせ
アウトレットモールの
二人は、四人テーブルの
田畑太一郎は、坂井かなえが買った
フードコートでは、坂井かなえがハンバーガーを
「かなえさんは、このアウトレットモールによく来るんですか?」
ハンバーガーを
「うーん、そんなには来ないかな。
「それって、朝早くから
「そのときは、
「どのお店も
「お店ももちろん
「そうなんですね。でも、やっぱり
「うん、そうかな。でも、私、ここに来るまでに
「そうなんですね。」
「だから、今日はね、そんなに
「
と言ってから、田畑太一郎はふと自分の
「良かった。このあと、もう少しだけお店を
「ええ、もちろんです。」
「私ね、来月に
「ヨーロッパの学会ですか。すごいですね。どこに行くんですか?」
「ドイツに行くの。ちょっと変わったところで学会をするんだ。」
「どんなところですか?」
「なんかね、
「
「太一郎君は
「そんなことはないですよ。」
と言いながらも、坂井かなえに
***
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