過去の記憶
碓氷スノウ
特権は使えない
たまには待ってもいいんじゃないの?
と彼女は言う
だがそれは、可愛い子の特権じゃないかと私は思う
だからいつも私から
それで毎回同じ後悔をしてきたんだ
次こそはって思っても我慢できない
だって目の前の人はいつも輝いている
誰かに先を越されるかも
誰かと結ばれるかも
誰かと 誰かとが私を焦らせる
好きです って間接的に
またも自分から言ってしまったんだ
「ありがとう、嬉しいよ」って言ってくれた彼
今までなかった反応に驚いた
「君には僕じゃなくたっていい人がたくさんいるよ」
断りの常套句だって分かってる
彼は優しいからだって分かってる
でも私にとっては嬉しくて
涙が溢れてきた
誰かと 誰かとが私を焦らせて
彼は誰かじゃなく「あの子」が好き
一途だなって思った瞬間に
また前を向いて歩いて行ける
「綺麗になっていつか、振り向かせてやる」
彼に宣戦布告を投げ掛けた
あれから新たな出会いをした私
あの人はまだ「あの子」が好きなのかな…
ふと顔をあげると優しい人がいた
またあの日のことを思い出す
誰かとじゃなくて
誰かにじゃなくて
いつか私とって人が現れて欲しい
この思いを胸に
今日も過ごします
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