第2話 脅迫電話
「麻美、しっかりして!誘拐ってどういうことなの?!」
ようやく落ち着きを取り戻した麻美が先程の電話について説明をした。
麻美の説明によると、今朝谷崎美久を誘拐したこと、明日の午後に谷崎家で次の連絡を待つこと、警察や学校に知らせたら美久の命は保証しないということだった。
「麻美、犯人はどんな声だったの?」
「それが機械音声だったからわからないわ。本当だったらどうしよう、エリ?」
麻美が捨てられた子犬のような瞳でエリの肩にすがりついてくる。
「まだそうと決まった訳じゃないんだから落ちついて」と自分にも言い聞かせるように言いながら、エリは壁時計を見た。もうすぐ食堂で朝食の時間だ。まだ散歩から戻らないのは、時間にきっちりした美久にしては確かにおかしい。
「麻美、朝食は普段通りに過ごすのよ。美久は散歩ということにして、朝食が済んだらすぐ美久の家へ報告に行きましょう。普段通りよ、いいわね」
ニ人は食堂に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます