第15話 猟師会の訓練と盗っ人騒動
王都から見て北の方角に位置するこのザルツ山では、夏と秋が短い。
森神様であるモーリンを讃えると共に、その加護によってもたらされる山と畑の実りを感謝する為に行われる、村の秋祭りが終われば、山はすぐ冬に突入する。
ちなみに今回の秋祭りだが、村ができて以降、人前にほとんど姿を見せなかったモーリンが、祭りの最中に堂々と姿を現した挙句、私を名指しで巫女に就任させるよう、改めて命じてきたもんだから、祭りの会場は大騒ぎの大盛り上がり。
お陰で私はあれよあれよという間に、いつもは祠に奉納されるだけの、野イバラの実を模したガラス玉を飾ってある、編んだ麦わらでできた祭礼用の宝冠(サイズが大人用なのでブッカブカだ)を無理くり被せられ、御祭神のモーリンと一緒に奉られる羽目になりました。
クッソ恥ずかしかったです。
なお、年明けにも似たような祭りがあるので、多分そん時にも私は、秋祭りと同じようにモーリン共々奉られる事になるのだと思われる。今からもう既に、精神的にちょっとしんどいわ。
なんか話が脱線したんで戻します。
この間まで秋の初めだと思っていたのに、今や山の中腹にある村には雪が降り始めている。その辺の道や家々の庭先と違い、雪を退けない畑は数日前からずっと真っ白に染ったままだ。
しかし、そんな中でも、村の猟師会の狩りと自衛の為の訓練は休みなく続いており、リトスも当然のような顔で訓練に出ると言うので、今日は私も訓練を見学させてもらう事にした。
暇を持て余したおキツネ様が、ちょっと訓練を見学させろ、と我が儘を言い出したので。
猟師会会長のアステールさん曰く、普段は、手合わせの際に弾かれるなどして手から離れた木剣や、的に撃ち込み損じた流れ矢などが、見学者のいる場所へ飛んでいく可能性を鑑み、猟師会に所属してる人間以外の見学は断っているらしいのだが、「森神様がお守り下さるなら」という条件で、特別に許可を出してくれた。
ありがとうございます、お手数おかけします。
そしたら、この村唯一の衣料品店を営む、ゼクスのご両親であるカトルさんとピアさんが、森神様が守って下さるなら見学しても平気だろう、と言い出した。
なんでも、息子のゼクスが猟師会の活動にあんまり興味がない反面、カトルさん達は前から興味があったらしい。
ちなみに、カトルさんはどんな相手に対しても敬語で話す、赤茶色の髪と緑の目を持つ物腰柔らかなイケメン。ピアさんは金髪に翠の目持つ美女で、はきはきしたしっかり者だ。
なんつーか、この辺の人達からも、お貴族様みたいな雰囲気をそこはかとなく感じるんだよね。
揃いも揃って美男美女ばっかりだし。
お陰で村の一角だけ、馬鹿みたいに顔面偏差値が爆上がりしてるように思う。
おっと、また話がずれた。
ともあれ、カトルさんご夫婦が見学希望を申し出た途端、それを耳にした他の村の人達まで、俺も見たい私も見たいと言い出して、芋づる式に見学者が増えてしまい、最終的に村の総人口の3分の1近い人数が集結する事態となった。
今や訓練場の一角は、まるでピクニックパーティみたいな有り様になってしまっている。
なんか申し訳ない。
アステールさんも当初、「訓練は見世物じゃないんだがなあ」と愚痴っていたが、すぐに気を取り直し、「猟師会の活動や活躍を詳しく知ってもらうチャンスでもあるか」と、許可を出してくれた。
苦笑いしながら、「この辺は冬になると畑仕事がなくなるから、みんな暇なんだろうしな」…とも言ってたけどね。
そんな訳で現在、私達の目の前では、猟師会の人達の訓練が繰り広げられている。
と言っても、最初にアステールさんが述べていた通りあくまでも訓練なので、素振りとか走り込みなんかがメイン。言うほど派手な事もないし、盛り上がる場面などもない。
しかし、それでも見物に集まった村人達は、猟師会の訓練を興味深げに見守り、時に声援を送っていた。
それはきっと、猟師会の人達が日々、村の為に努力を重ねて頑張ってくれていると、この場の誰もが理解しているからだ。
だからこそ、訓練を見守る目も自然と暖かいものになるんだろう。
当然私もその考え方に倣い、リトスやシエルの訓練風景を暖かく見守っている。
うーん。思ってた以上に成長してるなあ。リトスってば。
今はシエルと2人で剣の打ち合いやってるんだけど、ちゃんと形になってるっていうか……素人目にも『剣術』やってるなって分かるんだよね。
見物人が沢山いるせいか、リトスもシエルも凄く真剣で気合入ってて、かなりの迫力だ。とても10歳と8歳の立ち合いだとは思えない。子供が遊びでやってるチャンバラとは、ひと味もふた味も違う。
見てるこっちも思わず熱が入って、「リトス、シエル、頑張れー!」と声をかけると、2人の打ち合いの速度が更に上がった。
おお、こりゃまた凄い。
リトスもシエルも将来有望だね。
他の人達もリトスとシエルを微笑ましそうに見守っている。
つーか、なんだか頑張ってるの通り越して、死に物狂いな雰囲気すら感じるんだけど……気のせいかな。
◆
訓練開始から数時間。
ちょっと早いが、休憩時間と昼食の時間をまとめて取る形で、みんな思い思いの所に腰を落ち着け、持参したお弁当を広げている。
私とリトスも一緒にサンドイッチ(残念ながらNot手作り)を食べる事にしたんだけど、そこになぜか、セレネさんお手製のバゲットサンドを持ったシエルも加わって、今は3人でご飯を食べている所だ。
正確には、モーリンも一緒にサンドイッチをバクバク食べてる訳だけど。
正直、何食わぬ顔で私達の所に来たシエルを見た時には、一瞬、お父さんと食べないのかな、と思ったのだが、口には出さなかった。
こっちの世界の子供って成人年齢が16なせいか、10歳でも結構大人ぶりたがる子が多いし、不特定多数の人達がいる場所では、親と一緒にご飯食べるのが気恥ずかしいのかも知れない、とも思ったから。
第一、多感な時期の男の子は扱いが難しい。
余計な事を言うのはやめた方がいいだろう。
あとなんか、リトスとシエルは周りの人達から引き続き、微笑ましそうな目を向けられてるし。
ここは私も余計な事は言わず、大らかな気持ちで黙って見守るべきだよね。
……なんて思ってたら、比較的近い場所でご飯を食べていたアステールさんの、「やっちまったなあ」という声が聞こえてきた。
「どうしたんですか?」
「ああいや、今日はセレネが婦人会の集まりで家を長く空けるって言うんで、俺とシエルの分だけじゃなく、シエラの分の弁当も作って行ったんだが、どうやらそのシエラの弁当まで、うっかり他の荷物と一緒に持って来ちまったみたいでなあ……」
アステールさんがばつの悪そうな顔で頭を掻く。
あらら。それはシエラも困ってるだろうな。
まあ、あの子の事だから、黙って1人で困ってないで、怒ってここに乗り込んで来そうな気もするが、そうなったらなったで、アステールさんがちょっと気の毒かも。
今さっきの訓練でみんなにカッコいい所を見せたかと思ったら、今度は娘にお弁当の事でなじられる姿を見られちゃうとか、ないよねえ……。
うんよし。そういう事なら、私がひと肌脱ごうじゃありませんか。
「じゃあ、私がシエラの所にお弁当届けて来ます」
「え? いいのか? プリム。そりゃ助かる。多分あいつは今頃、村の広場でトリアやゼクスと遊んでるはずだ。よろしく頼む」
「分かりました」
私がこっちに近付いて来たアステールさんから、小さなバスケットを預かって立ち上がると、リトスとシエルも一緒に声を上げる。
「じゃあ僕も一緒に行く! プリムの護衛!」
「しゃーねえな。そういう事なら、俺も一緒に行ってやってもいいぜ?」
「なに言ってんの。ちょっと村に戻るだけなのに、護衛なんて要る訳ないでしょう? それに、あんた達はご飯食べたらまたすぐに訓練始めるじゃない。
私だって、ここから走って移動する訳じゃないし、戻るまでに幾らか時間かかると思うから、一緒に来ちゃダメよ」
私がぴしゃりと言うと、リトスもシエルも言葉に詰まって黙り込んだ。
私の言う事の方が正しいと、そう判断したのだろう。
『ならば、妾がついて行ってやろうかえ?』
「モーリンもダメ。見学の人達を流れ矢とかから守るって約束で、訓練の見学を許してもらったんだから、ここにいてくれないとみんな困るわよ」
『むう……。確かにそれもそうじゃな。やむを得ぬか。精々道端ですっ転んだりせぬよう、気を付けて行くのじゃぞ』
「はいはい、分かってます。じゃあ行ってくるわね」
私は適当に手を振りながら、訓練場を後にして歩き出した。
村の中に、想定外の厄介事が待ち受けているとは、予想だにしないまま。
◆
猟師会の訓練場は、村の入り口にある脇道から入ってしばらく進んだ先……村のギリギリ外にあるので、アステールさんが言っていた村の広場に行くまでは、それなりに歩く。
私は今10歳の子供なので尚更時間がかかるから、変に急いで走らずのんびり向かう事にした。
もしお弁当の件に気付いたシエラが、広場から訓練場に向かおうとしても大丈夫。
なぜなら村の中を走っている道の中で、今私が歩いてる道が一番大きくて、そして訓練場に行くにも一番分かりやすくて近い道だから。
となれば当然シエラも、わざわざ遠回りになる細い脇道に入ったりせず、この道を通るはず。
つまり、行き違いになる可能性は極めて低いって寸法だ。
焦らずのんびり行きましょうってね。
「プリム……! おいプリム……!」
「へっ?」
そうして呑気に歩いていると、いきなり道の脇にある茂みから、どこか緊迫感のある、押し殺したような声に呼び止められる。
驚いて声の聞こえた方に目をやれば、なんでか知らないが、ゼクスとトリア、そしてシエラまでもが、茂みの影に隠れる格好でしゃがみ込んでいるのが見えた。
どうやら、今声をかけてきたのはゼクスのようだ。
「ちょっとみんな、そんな所に隠れて何やってるのよ」
「しょうがないだろ。今ちょっと、キンキュージタイなんだよ……!」
(え、緊急事態? どういう事?)
ゼクスがこの平和な村に似つかわしくない事を言い出したので、私が意図して声をひそめると、トリア達も同じように声をひそめて話し始めた。
(あ、あのね……。私達、広場から見ちゃったの。見た事ない変な人達が、マリーンおばあちゃんの家に入ってくのを)
(あれは絶対、よそ者よ。3人くらいいたわ。おまけにそのうちの1人、剣を持ってるみたいなの)
「はあ!? マリーンさん家に、剣持ったよそ者っ!?」
(しっ! 大きな声出すなよ! ばあちゃん家、すぐそこなんだから!)
(ご、ごめん)
強張った顔をしたトリアに引き続き、シエラが更に恐ろしい事実を告げてくるものだから、つい大きな声を出してしまい、ゼクスに怒られる私。
マリーンさんは、色んな保存食を周りの人と物々交換したり、畑仕事で作った作物や編み籠などを、デュオさんの雑貨屋に卸したりして生計を立ててる人だ。
聞いた話によると、彼女の娘夫婦は10年以上前に村を出ていて、連れ合いのおじいさんにも数年前に先立たれ、身寄りがなくなって以降、ずっと独り暮らしをしているらしい。
その関係から私とリトスもトーマスさんに、できるだけ目配りして気にかけてやって欲しいと頼まれていた。
ていうか、確かモーリンと巫女になる契約を結んだ時、『私達やザルツ村に悪意や敵意がある人間を遠ざける結界』を張ってもらうって約束したはずなんだけど、それどうなってんの? 後で確認せねば。
(ええと……じゃあ、あんた達が今ここにいるのって……)
(決まってるだろ。偵察と監視に来たんだよ)
(そう。偵察と監視なの)
(はい!? 何やってんのよ! そんな事してないで、大人の男の人を呼びに行きなさい!)
(そんな事言ったって、今日村の大人はほとんど訓練場に行ってていないんだから、仕方ないだろ! それに、今この近くの家に残ってんのは、足の悪い年寄りばっかなんだぞ!)
とんでもない事を言うゼクスとシエラを叱ると、ゼクスが口を尖らせて反論してくる。
(マリーンばあちゃんは足が丈夫だから、訓練場に行ってて家にいなくて助かったけどさ、もしあいつらが他の家にまで入ってったりしたら、他のじいちゃんばあちゃんがヤバいだろ! 俺達が何とかしなくちゃ!)
成程……。こりゃ確かに、だいぶ危険な状況になってるみたいだ。
その複数のよそ者とやらは、恐らくマリーンさんが留守にしてると知って空き巣に入ったんだろうけど、ぶっちゃけこの村の人達――特に年配の人達は、今でも物々交換で暮らしてる部分が大きくて、あんまりお金を使わないんだよね。
マリーンさん家に限らず、そんなお年寄りの家にまとまったお金なんてある訳がない。貯め込んでるとしても、精々保存食くらいのものだろう。
そんなモン、たかだか1件の家の中から根こそぎ持ち出して売り払った所で、大した稼ぎにゃならないはず。
となれば当然、よそ者達が更なる金品を求めて他の家へ向かい、押し込み強盗を働く可能性がないとは言えない……っていうか、そうなる可能性の方が高い。
ついでに言うなら、武器を持った押し込みに入られて、怪我だけで済むなんて事はとても稀。
大抵は、命も一緒に持って行かれる羽目になる。それがこの世界の現実だ。
そして、ゼクス達は幼い身ながら既に、そういう理不尽でクソみたいな現実に気付いている。だからこそ、危険を承知の上で村の仲間を守る為、率先して身体を張ろうとしてるのだろう。
でもなあ……。
(……。あんた達の気持ちも言いたい事もよく分かるけど、幾らなんでも無茶よ。ここは私が連中を監視してるから、その間にあんた達は猟師会の訓練場に行って。武器の使える大人を、アステールさん達を呼んで来るのよ)
(えっ!? だ、だけど、お前1人残してくなんて……!)
(私は平気よ。なんてったって私、森神様の巫女なんだから。もし、よその家に入ろうとしたら私が何とかするわ。よそ様の物を盗もうとするバカな連中なんて、森神様パワーでけちょんけちょんにしてやるわよ)
(……。分かった。でも、無茶はするなよ。お前になんかあったら、みんな悲しむんだからな!)
(分かってるって。私だって死にたくないもん。――さ、行って!)
(――うん! 行こう、ゼクス、トリア! プリム、待っててね!)
シエラのその言葉を最後に、ゼクス達は訓練場に続く道を駆け出した。
さぁて。こっからは、元ヤン女の気合と度胸と根性の見せ所だ。
と言っても、今のこのちまこい身体で、武器を持った盗っ人相手にわざわざ近接仕掛けるほど、私も脳筋じゃない。ここは手持ちのドチートスキル、『強欲』さんを全力で活用するとしよう。
てな訳で、専門用語でマジチャカと呼ばれる武器、拳銃を出して使います。
まずは、銃に関する基本的な知識を下さい、と念じると……お、来た来た!
……ふむふむ。ほーん。成程。銃ってこういう構造してるんだ。
よし、これで銃出せるわ。ついでに正しい撃ち方も理解しました。
でも殺すのは嫌だから、ここはゴムスタン弾を使用する。
ゴムスタン弾は、読んで字の如く弾頭がゴムでできた弾の事。
1発ぶち込むだけで、ゴリマッチョに全力で殴り倒されるくらいのダメージを与えられる優れものだ。よっぽど当たり所が悪くない限り、死ぬ事はまずない。
ぶっちゃけ、力加減の分からない素人が下手に木剣かなんかで殴り付けるより、まだ安全な攻撃だと言えよう。
それと、私は元から身体能力的にもチート気味なので、口径の大きい銃を出して攻撃力アップを狙う事にした。1人につき1発の弾で仕留めるのが理想だ。
……。うーん。出したはいいけど、これちょっと口径デカ過ぎたかな。撃つ時ちゃんと踏ん張らないと、身体が後ろに吹っ飛んじゃうかも。気を付けよう。
思いの外、ずっしりとした重みを伝えてくる銃を両手で掴み、銃口を下に向ける形に構えて素早く木の陰に身を隠せば、気分は某映画に出てくるスパイの気分。遊びじゃないって分かってても、ちょっと気分がアガる。
色んな意味でドキドキしながらマリーンさんの家を監視していると、やおら家のドアが開いて中から人が出てきた。
……ふーん、あれが盗っ人共か。確かに真ん中の男、ロングソードみたいなの片手にぶら下げてるな。
ひとまず識別の為、ロングソードを持ってる奴を盗っ人A、茶色の麻袋持ってる奴を盗っ人B、生成り色の麻袋持ってる奴を盗っ人C、と仮称しておく。
でもなんか、どいつもこいつも気が弱そうだ。
背中を丸め、絶えず周りの様子をキョロキョロ伺ってるその様は、押し込みやらかす凶悪な盗っ人、という風にはどうにも見えない。
でも、盗るモンはしっかり盗ってるみたいだし、情けをかける余地はないな。
私は何度か静かに深呼吸したのち、木陰に屈み込んで脇を締め、身体が吹っ飛ばないよう重心を前にかけながら銃を構えて、ためらいなく引き金を引いた。
当然、最初に狙うのはロングソードを持ってる盗っ人Aだ。
引き金を引いた直後、耳をつんざくような爆音が轟き、腕を含めた全身に強い衝撃が加わる。結構キツいが、耐えられないほどの衝撃じゃない。チートなボディ万歳。
一方、撃ち放たれたゴム製の弾丸は、狙いを定めた盗っ人Aの頭にキッチリ命中したようで、盗っ人Aが声を上げる間もなくその場に倒れた。よし!
仲間が倒れた事と、盛大な発砲音にビビッた残りの盗っ人BとCは、悲鳴を上げて荷を投げ出し、その場から逃げ出そうとするが、そうはイカのなんとやら。
Aを撃ったのと同じ要領で、逃げ去る背中へ向けて1発、2発と続けて発砲すれば、あっという間に片が付いた。
よっしゃ! 制圧完了!
後は、使った銃を消せばミッションコンプリートだ。
こっちの世界に、こんな凶悪な武器を広めるつもりは毛頭ないので、人に見られる前にスキルを使って消して、証拠隠滅を図る必要がある。
――はっ! そうだ、しまった!
銃だけじゃなくて薬莢も、人に見られたらアカンやつだった!
やっべ、銃声を聞き付けて人が集まってくる前に、薬莢を始末しなければ!
急げ急げ! 薬莢見られた時点でアウトだ! 上手い言い訳が思い付かない!
私は大慌てでその場に這いつくばり、下生えを掻き分けながら、3発分の薬莢を必死こいて探し始める。
幸い、人が来る前になんとか全部の薬莢を見付けて始末できたけど、その代わり、着てる服が泥と土と雑草の汁で汚れまくって、とんでもない事になってしまった。
……。もう銃を使うのやめよう……。
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