悪役令嬢になってもピエロがスキでした

第1話悪役令嬢になってもピエロがスキでした

【悪役令嬢になってもピエロがスキでした】


ねぇ、ピエロさん

どうして笑うの?


あの日、ピエロの彼に聴いた言葉、

【ピエロが笑う理由が知りたくて聴いた言葉】


ピエロの名は、レイチェル・システィア

システィア家は代々名家のサーカス家庭だ。

レイチェルも同じく幼い日から芸を仕込まれた。


レイチェル・システィアに出会ったのは名家達の集うパーティーの日、彼は自分に自信の眼差しを持ち彼の成せる全てのパフォーマンスで会場を沸かせた。


当時を振り返るは、国家に遣える名家、

アスタリスク・フォミュラだ。


アスタリスクは当時、ピエロが国家に何をなせる?と、馬鹿にしてピエロの彼レイチェル・システィアをイジメ、その日も彼を死へ追いやる【仕掛けなしのナイフ箱】を用意させ彼は気づきながら自分でナイフを突いた。


鮮血な液がドロっと流れた。

笑う声が煩かったのを覚えてる。

彼は次々ナイフを刺し抜き出すとあたかも無傷の様に笑いながら会場を後にし、彼は家につくまで笑顔のままなくなった。


実にふざけた話だがコレには付け足しがあった。


彼も彼女も相思相愛だったのだ。


日記を託され読むと涙が溢れた。


【アスタリスク・フォミュラへ

貴女がこの日記を読む頃には、僕レイチェル・システィアはこの世に居ないだろう。

アスタリスクさん、君が臆病な恋をしてるのを知ってるよ。

好きな人に素直になれなかったのは、僕も同じだ。

箱の仕掛けは僕が1番よく理解し、念入りにチェックしてるのは知ってるよね?

何せ、君は最後まで僕の気持ちも自分の感情も気づけない臆病な女の子何だから。

箱には君の家の紋章が刻まれてた。

この箱に君が関与したかまでは分からない。

ただ、僕の死に場所は君の腕の中なんだ。

だから、僕は気づいてたけど笑って旅立つよ。

大丈夫、僕はピエロだから君と一緒だよ。

この日記を書いた日、ある男に紙を渡した。

知りたい?

知りたいなら本を閉じて目をあけてごらん。

レイチェル・システィアよりシスティア家の魔術をご覧下さい。

愛を込めてレイチェル・システィアより】


彼女は言われた通り本を閉じた。


染み渡る胸元、最後に見たのは

レイチェル・システィアに似た顔の弟の

ディニル・システィアだった。


レイチェル・システィアとアスタリスク・フォミュラは一緒に焚かれた。


時は過ぎ、現代の島国での話


静谷零劉(しずたにレイル)は、妹の名をアリスと名付けた。


レイルが成人した日、彼はマジックを披露した。


そこには、なくなったとされた過去の偉人、

レイチェル・システィアが姿を現す。


そして、妹は姿が変わりアスタリスク・フォミュラに成り変わる。


レイチェルになったレイルが妹アリス事

アスタリスクに言う。


「レイチェル元言い、今、静谷零劉は、アスタリスク元言い、アリスを永遠に愛す事を誓います」


アスタリスクは過去の想いに胸を打ち彼に問いた。


ピエロさん

どうして笑うの?


彼は言う。


「貴女と再び会えると信じているからです」


彼女は、過去を懺悔し自ら旅立ち、アスタリスクだった日に帰る。


さぁ、塗り変えろ。


お前の舞台を用意した。


悲劇の愛よ、


永久を信じし愛よ、


悲劇を打ち破れ、


神は過去に2人を帰した。


さぁ、アスタリスクはどう出るか?


素直になれない2人の恋に神は苦笑するのでした。

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