元旦の地震
1月1日(月)16時過ぎ
妾
地震!
と叫んだ。家が揺れている。
同居人
嘘つけ〜。揺れてない。
とニヤリとした。そのニヤリにムカついた。
妾
揺れとるやんか!
と怒る💢怒った途端に、
ドン!ガタガタガタガタ!
ぐわんぐわん ぐわんぐわん
と家が揺れ始め、同居人は慌ててテレビを支えた。キッチン、リビングの物が落ちまくる。
妾はパニックのモッチを抱きしめた。
ぶるぶる震えて怖がるモッチ。
妾
鈴!
鈴はふらふらと近づいて来て、
なんか揺れてるぞ〜
と呑気に天井を見上げている。
携帯が激しく鳴り響く、音に反応して怖がるモッチ。
妾
大丈夫よモッチ。鈴!
鈴はキッチンから落ちた物が気になって鼻を近づける。
妾
鈴!危ないこっちに来て!
テレビ画面のアナウンサー
津波がきます。避難して!
避難してください!
避難してください!
直ちに命を守る行動をとってください!
逃げてください!
同居人
とにかく避難や!
鈴とモッチを乗せて車を走らせる。
道路はすでに避難する車、車、車。
北に十五分程度行けば日本海。
日本海側に住む人々を乗せた車が南方の高台目指して次々に逃げてくる。
妾たちはその道路の交差点右側から進入、右折する。したい!
でも進まない。すぐに信号が変わる。
早く!早く!早く行って〜。
「津波がきたらおしまいや!」
叫んだところでどうにもならない。
心臓が痛たい。
高台まで渋滞が続く、
妾
トイレに行きたい!
高台の手前のローソンでトイレを借りようとしたが閉まっている。
妾
どうして閉まってるの?
次から次へと店内に入ろうとする人たちみんな車に戻る。気づくと駐車場がいっぱいになっていた。
ここにいよう。
しばらく様子を見た方がいいな。
ローソンの駐車場で待機することにした。
すると10分程してローソンが開いた。
すぐに店内に駆け込み飲み物とパンを購入、
ローソンでは店員さんが一人で対応している。
妾
お店、開けてくれてありがとうございます。
店員さん
はい、皆さん困ってるから
店員さんに感謝です。
買い物を済ませてトイレの列に並ぶ。
ローソンの駐車場で3時間程待った。
ここまで津波は来そうにない。
でも来るかもしれない。
わからない。
そういった情報はどこをどう調べればわかるのかわからない。
どうする?しばらく考えて取り敢えず帰宅することにした。
家の中に入るとすぐに避難に備えて毛布や食料、わんこのご飯など車に積み込んだ。
避難したらしばらく風呂に入れないからと風呂入っておこう。
お風呂が沸くまで2階に上がる。
悲惨な状態、置いてる物が散乱していた。
本棚がかなりずれている。
本を棚から出して全て床に置いた。
落ちている物もそのまま床に置いておくことにした。
お風呂から出てニュースを見ている。
津波警報報はまた解除されていない。
画面右下の日本地図、北陸地方赤線
揺れて、揺れて、揺れる。また揺れて、
その度にモッチはパニックを起こす。
鈴はケージの中で呑気に寝ている。
鈴……。
同じ柴でもこうも違うのか、
不安を抱えながら一夜を過ごす。
うとうとすると揺れて目が覚める。
ほとんど眠れなかった。
朝からおにぎり🍙作って
晩御飯のおかずを料理して弁当箱に詰めた。
いつでも家を出られる準備をする。
外に出ると向かいの家の塀が崩れている。隣の家の瓦も落ちている。近所のレストランの壁も崩落していた。
すぐそこのファミマへ
ドリンク、食品棚、空っぽ、と同居人。
段々と揺れの間隔もあいてきて、
ほっとした途端また揺れる。
こりゃほっとできないな。
ほっとしたらあかん!
生まれてこの方これほどの大きな揺れを体験した事はない。
阪神淡路大震災の時は隣県の岡山に住んでいた。あの時の揺れも凄かったけれど、
昨日のはそれ以上に凄まじかった。
地震の後も避難している車の中でも帰って来てからもこころが震える。身体とは違う体の中が震えるような感じ。
とにかく怖かった。
地震のニュースを見てると、急に画面が切り替わり何かが燃えている。炎が激しく燃え上がっている。
羽田空港でなにかが炎上している。
なに、今度はなにが起きた!
妾
やめてよ。
NHKアナウンサー
航空機が炎上しています。
妾
飛行機……乗客大丈夫なんか
一気に炎が内部に広まって行くのを見て焦った。
千歳空港から羽田……。
北海道から……まさか……。
カクヨムのお友達、北の国へ行ってるはず。
まさか乗ってないよね。
すぐに近況ノートにコメントした。
乗客、乗務員全員無事との情報でほっとしたころに返信が来てほっとする。
けれど、海上保安機に乗っていた5人の方が亡くなってしまいました。
今年の始まりはなんなんですか!
この先、もうなにもありませんようにと
願うばかりです。
地震と津波、他所ごとではなくなりました。
いつも地震のニュースを見ては準備しとかなきゃしとかなきゃと思いながら、していない妾、猛反省。
被災した時のための準備をします。
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