殺し屋と爪楊枝 / 曇空 鈍縒 様

 作品名:殺し屋と爪楊枝

 作者名:曇空 鈍縒

 URL:https://kakuyomu.jp/works/16816700429333068481

 ジャンル:現代ファンタジー

 コメント記入年月日:2023年9月30日


 以下、コメント全文。


 初めまして。

 この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。


 作品の方は一通り拝読致しました。

 批評については、良い点と悪い点に分けてまとめていきます。まずは良かった点から。物語は展開が明快ながらも、中身の詰まったものに仕上がっていた印象です。少ない文字数の中で、これほどの戦闘回数を上手く盛り込まれていたことには驚くばかりです。爪楊枝に関しても、一応は終盤への伏線になっていたようで楽しめました。突飛な武器ではありますが、作中では大活躍していたように思います。敵の面々も個性的で、いい味を出していたかと。


 悪い点としては二点ほど。

 一点目は話の単調さです。接敵の過程に捻りはあったものの徹頭徹尾、「依頼を受ける」→「始末する」という流れだったのは残念に思います。戦闘描写を楽しみに読んでいる読者にとっては些末事でしょうが、話に意外性や魅力がなければ先を読む意欲は次第に削がれていきます。個人的には身内の裏切りや、もっと緊迫した戦闘描写がほしかったです。それらの要素を組み込むだけでも、作品に対する印象は大きく変わると思いました。無理に中身を触る必要はないので、次回作を構想するときにでも活用していただければ幸いです。


 二点目は文章について。後半ではやや抑えられていましたが、作者様は「俺は~」、「彼は~」といった人称代名詞を多用するきらいがあります。これが原因で、特に戦闘描写は全体的にモッサリとしていました。端的に表すなら文章がくどくなってしまい、戦闘のスピード感が阻害されています。省く箇所を誤らなければ、人称代名詞を使わずとも一連の文章の主語はわかるので、今一度文章面を見直すことをオススメします。そうした不要な単語を削ぎ落せば、自然と戦闘描写にメリハリが生まれることでしょう。


 最後に目に入った範囲で誤字脱字報告を。

 非常に多いので、ご自身でも確認していただければと思います。


 第1話より:「『蜃気楼』のターゲットは手慣れの殺し屋。」→「手練れ」

      :「彼のおかげで、警官の殉職数はマシになりそうだった。」→「殉職者数」

      :「送信方法が雑なのは、いつものことだ。」→「送金」

 第2話より:「体は、殺し屋の最も大きな資産だ。」→「体が資本」の方が一般的かと。

 第3話より:「その通り何だが・・。」→「なんだが」

      :「食後、暇を持て余して僕は、本を取り出した。」→文脈的に「俺」

      :「俺はそれを拾うと、玉切れになるまで連射した。」→「弾」

      :「そう判断した僕は、」→文脈的に「俺」

      :「サイコパスが。俺はそう毒ついた」→「毒づいた。」

      :「大半に殺し屋は激痛で情報を漏らす。」→大半「の」

      :「俺はあそういう声掛けで目を覚ました。」→「あ」は不要。

 第4話より:「『鷹の爪』の施設を廟とともに攻撃しろ」」→「龍の爪」では。

      :「自分を着る危険がある反面、」→「切る」

      :「What's going on where?」→「where」より「there」かと。

 第5話より:「処刑制度がある国では、」→「死刑制度」


 以上になります。

 なにかしら創作活動の気づきにつながったのなら、なによりです。

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