第4話 現実

気づけば一人で玄関前にいた。誰かに介抱されていた。


「あの、大丈夫ですか?いや大丈夫なわけないですよね!すみません…。その、怪我されてたので軽くですけど、えっと、手当しておいたので…。でも、ご迷惑でしたらすみません…。」


頭がだんだんはっきりしてくる。確かこの人はお隣さんだ。綺麗な人で少し緊張してきた。

「こちらこそ、ありがとうございます。ぜんっぜん大丈夫なので!ご心配なくー!」

へらへらと言っているとお隣さんは余計心配そうな表情になった。


「あっあの、お腹とか空いてませんか…。その!ご迷惑とかでなければ、ご飯が余ってて。昨日作りすぎてしまったんです…。その、」

「ぜひっ!!食べたいです!!めちゃうれしい!ありがとうございます!!!」食い気味に答えてしまった。こんな綺麗なお隣さんのご飯が食べられるなんて夢みたいだ。


「では持ってきますので、お昼ご飯にでも食べてください…。」とお隣さんはそわそわしながら言ってくれた。


どんなメニューなんだろう。今日の昼メシがたのしみだ。


昼?今って何時だっけ?




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