ぷーん
田油吉
第1話 午前11時
ぷぅーん。ぷぅーん。
ご飯の時間わすれていた。
とてもお腹は減っている。起きたくない。だるい。このベッドとは長い付き合いをしすぎているせいで凹んできている。最近身体のあちこちが痛いのはこれかもしれない。年なんて考えたくない。
ぷうぷうううううーん。
「わかったからやー、メシだメシやぁー。」
目覚まし時計と違って重量のある愛犬は容赦なくこのご主人様を起こしてくる。
こいつはぷーん。それなりに散歩が好きでおやつが1番、ご飯が2番に好きな犬。ご主人の事は何番目なのか。
食べづらい皿に出しちゃあ、ひっくり返して食うような頭の良い愛い奴だ。
今日もヨダレを垂らしている。
「おーしおしおし、くっていいぞー、ゆーくり噛めよーう。」
ぷーんのメシを用意して、あっという間にお湯がわくものをセットしてから自分の支度をはじめる。
いつものようにインスタントのスープでパンを流し込みながら、ニュースを見ていると
急に視界が ぐにゃり と暗転する。
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