第6回 銀行でのたたかい?

「誠に申し訳ございませんでした!」

 若き日の豆、銀行にて。


 支店長さんから謝罪されました。副支店長さんだったかな。


 本日のたたかい? の場所は、銀行です。


 静電気との再戦ではございません。

 相手はおらず、ただ、ひたすらに謝罪をされたのです。


 昔むかし、というほど昔ではない頃、銀行は定期預金でグッズをサービス、などということがございました。

 今は、そんなこともなくなりましたね。検索しましたら、少しは存在するみたいですが。


 そもそも金利が……。これ以上は止めておきましょうね。


 毎月定期預金をいくら以上、何ヶ月以上毎月、みたいなキャンペーンです。


 窓口でポスターを見て、豆は訊きました。ちょうど定期預金を始めるつもりだったのです。


「このキャンペーン、この定期預金にも適用されますか」

「はい、ありがとうございます。毎月⚪⚪円以上です」

「分かりました、では毎月⚪⚪円で」

「ありがとうございます」


 ここで、定期預金以外の書類のやり取りがなかったのです。


 大丈夫かな、と思ったのですが。

 ……はい、もちろん、伏線です。


 頂けるのは、キャラクターフィギュア。


 ある程度の個数がまとまっていて、合計3回だったはず。


 働いて、貯金して。


 そろそろ届くはずの第1回分。


 届きません。


 ……申込み人数が多いのかな。


 働く働くはたらく。貯金、貯金、ちょきん。


 第2回分が届く頃。


 ……きませんね。さすがにおかしい。


 記入済の定期預金通帳を手にして、いざ、銀行へ。


 近くにいた行員さんに、ポスターがないので口頭で説明をしました。


「……少々、お待ち下さいませ」


 ほとんど待たされず、「どうぞこちら、お二階へ」。


 お二階。表示を見ましたら。


 住宅ローンのお客様、とか、外貨、とかです。怖いですよ!


 怖いけれど、階段を上りました。


 そして、冒頭のやり取りに。


「とりあえず、名刺でございます。お飲みものは」

 両手で名刺を出されて、アイスコーヒーをお願いしました。

 ミルクを入れて、飲みました。

 コーラではなかったです。


「誠に申し訳ございません。恐らくは対応いたしました者が派遣社員でしたかと。早急に対応申し上げます」


 ええと。そう言われましても。

「……いえ、それはこちらからは分からないですよね」

 はい、これは今でも分かりません。理由になっておりません。


「ごもっともでございます!」

 とにかく、普通に会話をしてもらいます。


 豆の預金内容はプランに適応されること、口頭のみで書類なしだったことに問題はなかったこと、キャンペーンの商品は配送してもらえることを確認できたので、とっとと帰宅いたしました。


 はい、とっとと、です。怖かったのです。


 若い豆に頭を下げていた支店長(または副支店長)さん。

 その後、すぐに第1、2回分は配送されましたよ。

 ラスト分はきちんと期限内に届きました。


 ありがとうございました。


 ただ、やっぱり。


 当時は、言えませんでしたが。


 窓口の行員さんが派遣社員さんかどうかは、関係なかったのではないでしょうか?












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