(いみエモ話)「世界名作劇場」と聞いて、何を思う?世代でちがうかなー。たぶん。

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 楽にして、読んでください。「世界名作劇場」について考えると、世代間ギャップが見えてきて、笑えて、悲しすぎるんですが。

  (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

     ☆

 面接とかで、さらっとこう言う人がいたら、どうなのか?

 「世界名作劇場が、好きです!ロ○オの青い空が、良かったです!大人になったアンジェ○ッタを、見てみたかったです!」

 いや…。

 そんな人は、いないか。

 でも、こう言う人はいる。

 絶対にいる。

 「読書が、趣味です!」

 それが悪いとは、思わない。

 でもなあ…。

 友人に、相談してみた。

 「読書が趣味っていうやつ、多すぎじゃね?」

 「な、何だよ、いきなり」

 「急に、すまん。面接とかでそういうことを言うやつが、いやでさ」

 「仕方がないさ。あの答え方は、面接マニュアルに多いもんな」

 「でも…」

 「何?」

 「その言い方って、スマホとかがない時代専用じゃね?」

 「…かもな」

 「だろう?」

 「わかる、わかる」

 「特に、生まれてすぐに、ネットとスマホで生活してきた世代が言うと、あきれる」

 「だろうな。けれど、あの世代を敵に回したくはない。どうしたら、良いのか?そういう相談、だろう?」

 「その通り。話が、わかるなあ」

 「そうか。じゃあ…」

 「何?」

 「読書が趣味とかって言うクセに、スマホばかりいじって本なんか読まないやつらをぎゃふんと言わせる作戦を、教えよう!」

 「おお…」

 「どうだ?」

 「ぎゃふんか…。古い言い方、だなあ」

 そうしたら友人は、秒で、考えはじめる。

 「やっぱり、やめた」

 「やめた?」

 「やっつけるんじゃなくて、良い関係に持ち込んだほうが、効率的だろ」

 「どうするんだ?」

 「世界名作劇場な読書系作戦を、やれば良い」

 何なんだ、その作戦は。

 ただし、全てに効果的な方法でもないらしい。

 「本当の本当に、読書が趣味。毎日毎日、図書館通い」

 そういう子、いるからね。

 翌日、会社にて。

 今どきな世代の男子に向けて、彼はさっそく、「世界名作劇場な読書系作戦」をやってみた。

 「君?読書が趣味なんだって?」

 「え、あ、はい。まあ、そのう…」

 知らない人にも、知っている人にもおびえる、今どき世代たち。

 「じゃあ、君?世界名作劇場について、語り合おうじゃないか!」

 だが!

 「この作戦、大失敗…」

 彼の涙が、止まらない。


  (この話の意味)

 世代間ギャップの涙も、いろいろ。

 「世界名作劇場」

 それも、涙。

 「君?ハ○ス食品とかの世界名作劇場について、語ろう!」

 今どき世代の男子に言うと、マジで、こう返されることがある。

 「…はい?アライグマの何を、洗うんですか?いやらしい」

 「フランダースの犬が、何?寒くて死んだだけでしょ?」

 「ラッシーっていう犬が、名犬じゃなくてバカな犬だったら、どうするんすか?」

 「トラップ一家は、どんなトラップをしかけたんすか?」

 「ロミオの空が青くなかったら、どうするんすか?」

 「ティコが旅した七つの海って、○ンピースの七つの海のことっすか?」

 泣くよ。

 「ハ○ス食品系で、一番好きな作品?サプリメントですかね」

 「私は、スパイス系ですね」

 「やっぱり、調味料ですよ」

 「ハ○ス食品系ですよね?レトルト、良くないですか?チンするだけで、食べれますもん」

 これだものな。

 「ら抜き言葉」だし。

 ちがう。

 何かが、ちがうぞ。

 おじさんたちは、そういうことを聞いているんじゃないんだ!

 「世界名作劇場は、大好きですよ!俺、読書が趣味なんで!」

 そういうことをサラッと言う今どき世代の人は、おじさんたちには、信用できません。

 エモいなあ。





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