あなたのことオシたいです
きぬもめん
オシたい
そんなに緊張しなくっていいですよ? 力を抜いて、気を楽にしてください。
え? できない?
そうですか……じゃあ少しお話しましょうか! 考えてみれば私たち、まだお互いのこと何にも知らないですもんね。
名前は、流石に知ってますよね。じゃあそれ以外……って、やだな。なんか私まで緊張してきちゃった。
ふふっ、お揃いですね。やっぱり相性いいのかも、私たち。
好きな食べ物とか……あっあなたが最近ハマってるのは知ってますよ! 何で知ってるかって……やだなあ言わせないでくださいよ。
……見てたからに決まってるでしょう? ちょっともう、恥ずかしいな。
え? 何で見てたかって……そこまで言わせるんですか?
……オシたいから、に決まってるじゃないですか。
いつからって……ああもう! なしなし! この話これで終わり! 私を羞恥心で殺す気ですか!
もう、こっちをからかってそんなに楽しいですか? 結構意地悪なんですね。あなた。
えっ、あ、そんなに謝らなくても。別に怒ってたりなんかしませんよ。
ふふっ、可愛いなあ。
え? だって私が怒ってると思ってそんなに必死に謝ったんでしょう?可愛いじゃないですか。
そういうところが好きっていうか、こう母性本能ぎゅーっと押されるっていうか、推せるっていうか……。
っあの、告白しておいてなんですけど、オッケーもらえるなんて思ってなかったんです。
本当は、あなたのこと、陰からこっそり推せればそれでよかったし……。
……だから何が言いたいかっていうとー、えーと、その、嬉しかったです。あなたも好きって言ってくれて。
あのあの! 本当にご迷惑じゃなかったですか? 本当に?
我慢できなくってこうしてお家に連れ込んじゃってても? 本当に!? こんなはしたない子嫌いとか、嫌とか、ないですか?
っあ……、ご、ごめんなさい。ちょっと興奮しちゃいました。
やだな。もう、あなたに見せたくないとこばっか見せちゃってる。
本当はこんなはずじゃなかったんですよ! もっと余裕をもって、色々見せてあげるつもりだったんですから。
あ、今からでもいいなら、見ます?
いっぱいあるんですよ。私の押し人コレクション!
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