第05話 予定変更
第05話 1500文字の予定で始めたが……
自分の35行詩スタイルは平均文字数550文字と
冷静に分析出来たはずだが
当初の青写真では1500文字の6回連載で閉じようとしていた。
9000文字にこだわらなくても550文字の6回おかわりで
終わっても全然いいと思うが
何故1500と言う見知らぬ数値が算出されたかが
今となっては最大の謎である。
これはエッセイ・ノンフィクションと言うジャンルに属する。
しかし、出出しは、自己を「男」と称して
物語風に仕立てた未遂を感じる。
何かドラマチックなものを描こうとしていたに違いない。
希死念慮の話題は時々出す。
21歳発病の42歳だから半分は闘病記だ。
後ろめたさに耐性がついたと断ったが
今日も気を重くして郵便局まで行って来た。
恩師を思えばこそだが、本当は行きたくなかった。
妻の美幸は僕の身体を案じて
「どこにも旅行に行けないね……」
残念そうな顔をするが、この前の防府市遠征は
鋼鉄のメンタルで二日間乗り切ったし
今日は今日とて、郵便物を投函したあと
ATM操作までやってのけている。
並んでまでやりたくないと尻込みすれば
ATMを一瞥したあとで
後日の用事にすり替えることも出来たのだが
列に並んで、心を凪にして
預け入れして帰路に着けた。
自己啓発本に退路は全て断てとあったが
僕は敗走こそが本当の勇気だと思っている。
無論立ち向かうことも勇気だが
なりふり構わずその場から逃げた判断が
何より正しい時も、きっとあるのだ。
退路を勇猛に進み、明日に延命する勇者よ
お前の轍を通って、俺は正しき道を目指すぞ!
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