同窓の宴
C姐さんの居酒屋再び。
ある日、店にCさんの友人だという体格の良い男性がやってきました。その時は他にお客様もいなかったので、鳥は客のフリをしてカウンターに座り、彼女とおしゃべりをしていました。
彼は一つ開けた隣に座り「よう。久しぶり」と言いました。
一瞬なんの事かと思いつつ、そこはテキトーな私なので、瞬時に乗ってご挨拶します。
「お久しぶりです」
「中学以来やね」
会話はスムーズに進みます。姐さんもツッコみません……が、知らない人です。名前も顔も見覚えありません。私は他県出身なので、中学も一緒な訳がありません。
「そういや高校で部活何やってた?」
「演劇部と美術部ですよ。先輩は?」
「俺はサッカー部。青春やったなあ。一番モテた時期やわ」
「先輩カッコよかったですもんね」(太鼓のような腹を眺めながら)
「まあ、セッ◯スばっかりやったけどな。ガハハ。恋バナでもしながら飲もうや」
「ゴチになりま〜す」
そうこうするうち、他のお客様も入って来て、私はなんとなく厨房に入ってお手伝いを始めました。お互い名前を呼び合い、お酒をご馳走になりつつ、楽しく会話して、彼は帰って行きました。
先輩は他の人にも同じように話しかけていたので、あの日はもしかしたら同窓会だったのかもしれません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます