第43話 初日の冒険終了

 俺がゴブリン(B)を切っているタイミングで、ゴブリン(C)がリンに襲い掛かる。


「グアァァーー」


『ブン!』


『ガツン……!』


「~~~///」


 ゴブリン(C)の棍棒攻撃を、リンはウリンの杖を横状態にして防ぐが、リンの表情は恐怖の表情と、目を瞑りながら防いでいる!

 だが、ダメージを受けた様子はほぼ見られないから、リンの腕や肩はと鍛錬されているのだろう。


「グアァァーー」


『ブン!』


『ガツン……!』


「~~~//////」


 ゴブリン(C)は再度棍棒を振り上げて、雄叫びを上げながらリンに攻撃を仕掛ける。

 リンは頬を染めながら、必死の表情で棍棒攻撃に耐えている。


(今行くぞ、リン!)


 俺はゴブリン(C)に奇襲を仕掛ける為に、掛け声は出さずに背後から狙う。

 今のゴブリンはきっと『この女は後、1~2打撃で殺せる♪』と考えているから、リンを殺す事に全意識を向けているはずだ。


「グアァァーー」


『ブン!』


『バシュ!』←切り裂く剣の音


「ギャアアァァーー」


『バタン!』


「~~~!!//////」


 リンは今にも、泣きそうな表情で防御体勢を取っているが、俺の奇襲攻撃は成功して、ゴブリン(C)を背中から切り裂く。

 ゴブリン(C)も一発で絶命する。


 都合良く、此処で魔法剣の効果が切れる。

 意図的に解除する場合は『ラリィデラ』と唱える。


 リンは頬を染めた涙目表情で、俺の側に駈け寄ってくる。


「うえぇーん(泣)//////」

「怖かったです~~~、スズヤ!//////」


「私……後数発で殺されていました~~(泣)//////」


 リンは泣きながら俺の体にしがみつく。

 今のリンは少女では無く、幼児の様に見えてしまう。


 俺はリンを介抱しながら、優しい表情で話し始める。


「……怪我は無かったか?」

「リン?」


「すん……腕や肩が大分痛いです……//////」

「スズヤ……//////」


 リンは鼻をすすり、頬を染めた寂しい表情で俺に言う。

 俺は回復魔法で有る『スイスイ』を扱えるから、リンに『スイスイ』を掛けて上げる。


「スイスイ!」


『キラーン☆』


「……ありがとうございます。スズヤ//////」

「私……スズヤの事が大好きです❤//////」


『スイスイ』で回復したリンは、幸せな表情で俺に言う!

 そして、愛の告白までされた!?


 これで、この物語はではまだ無いぞ!?///

 まだ続くんだろ!? 作者!??


『にょろ、にょろ、―――』


 コハルが眠っているアスを乗せたまま、俺とリンの側に近付いて、困った笑顔で話し始める。


「二人とも。ご苦労さんと言いたいけど、今までの戦闘を見せて貰って厳しい事を言うけど、リンちゃんやアスちゃんはだね///」

「リンちゃんは白魔法使いだから、有る程度は仕方ないけど、スイスイは自分にも掛けられるのだから、一方的にやられるでは無く、回復しながら耐えないと行けないよ♪」


「ゴブリンは棍棒を振り上げるタイムラグが有るから、其処を上手に使わないと……」

「今度から気を付けようね。リンちゃん!」


「すいませんでした、コハルさん//////」


 コハルの言葉の後。リンは謝る表情でコハルに謝る。

 コハルはその表情で、俺とリンに向けて言葉を続ける。


「アスちゃんも……出しゃばりの性格なのか、率先して前に出るのは良いけど、前に出過ぎだね///」

「オークが潜んでいた小屋を燃やすのに、ストッレアエルツを使ったのは評価するけど、その後の参戦は止めさせるべきで有ったね!」


「スズヤがまだ未熟だから仕方ないけど、私が居なかったから多分全滅しているよ(汗)」


「…………」


「…………」


「……zzz」


 俺とリンは、コハルの言葉で顔を下に向ける。

 アスはの戦闘でも目を覚まさず、まだ熟睡している。


 だが、コハルは笑顔に成って、俺とリンに話し始める。


「まぁ、私は次回も付いて行くから、今日の改善は次回までに直しておこうね♪」

「スズヤはもっと、リンちゃんやアスちゃんを見て、アスちゃんには無理をさせない!」


「リンちゃんは防御が基本だけど、防御しつつ自分や相手を回復させたり、スズヤに魔法を掛けて上げたりの支援にもっと努める!」

「私が言いたいのはそれだけ!♪」


 ……


 こうして、初日の冒険は終わった。

 リュウガンロ鉱床から王国城には、コハルの唱えた『テレポリエタ』で戻る。


 ちなみに、鉱床内からの『テレポリエタ』は出来ないらしい。

『土だけは透過出来ないんだよ///』と、コハルは困った笑顔で言ったが、洞窟以外は可能らしい。


 王国城内でコハルとは別れて、俺たち三人は教会への帰路に就く。

 次回の鉱床探索は来週らしい。


 王国城を出た直後。

 アスが申し訳なそうな表情で、俺とリンに向けて話し始める。


「スズヤさん、リンさん……最後の方は申し訳ありませんでした///」

「坑道内でお見苦しい姿をご覧に入れてしまって……///」


「アスちゃん! 初日だから仕方ないよ!♪」

「アスちゃん。張り切り過ぎちゃったもんね!!♪」


 リンは笑顔でアスに話す。

 俺もリンの言葉の後。アスに和やかな表情で話し始める。


「アスは悪くないよ!」

「俺がしっかり、アスの体力や魔力を見ているべきで有った///」


「アスは俺たち三人ので有るが、アスを毎回戦闘に出してしまったのは、俺の配慮不足だ!///」


「そんな……スズヤさんが謝る事では無いですよ///」

「私が自分の体を、過信していただけなんです……」


 アスは、責任を感じている表情で俺に話す。

 その時。リンが笑顔でアスを急に抱き締め始める!///


『ギュッ♪』


「もう、アスちゃん♪」

「スズヤが『あぁ』言っていますので、それで良いのです!♪」


「今日ダメでした所は、直せば良いだけです!!♪」


「ちょ、ちょっと……リンさん!///」

「恥ずかしいです!!///」


 アスは戸惑った表情でリンに話す。

 アスは生真面目な性格で有るから、リンの様にもう少し、砕けた性格に成れば良いのに?


 だが、リンの行動のお陰で、アスは元気を少し取り戻した。

 この後は談笑を楽しみながら教会に帰った……

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