第37話 灰属性のメイン攻撃
……
アスを指導官とした、黒魔法訓練も無事に終了した。
俺は黒魔法の中で『ブランド』、『イス』、『オスキャ』等の黒魔法を習得した。
『オスキャ』は魔物に雷を落とす魔法で有る。
後幾つか有るが……それは今後。この物語の何処か出て来るだろう?
これで俺は『灰属性』では、覚えられる魔法は全て覚えた事に成る。
白・黒魔法共、初心者から~中級者向けの魔法で有るが、これ以上は覚えたくても属性の関係で覚えても、魔法が発動しない……
魔法訓練を終えた俺はいよいよ灰属性のメインで有る、魔法剣を作り出したかったのだが、魔法剣の作り方をまだ聞いていない事に気付く///
試しに、直接に剣向けて『ブランド』を唱えたら、剣に焼きが入っただけで有り、魔法剣には成らなかった……
俺は魔法剣の詳細を聞きに以前。王国城内で適性診断を受けた、コハル(大蛇)の元に行って詳細を聞く事にした。
コハルは基本。王国城の守り神で有るため、適性診断室奥の部屋で過ごしているらしい。
☆
「やぁ、スズヤ。こんにちは!」
「訓練は終了したんだって?♪」
俺が声を掛ける前に、コハルは和やかな表情で俺に話す。
俺も和やかな表情で、コハルに話し始める。
「はい。コハルさん、こんにちは!」
「優秀な二人の指導官お陰で、俺は無事に灰属性で扱える魔法を全て覚えました!!」
「おぉ~~♪ やっぱり、灰属性だけ有るね!」
「私も嬉しいよ~~♪」
コハルは嬉しそうな表情で俺に話す。
俺は此処で本題を切り出す為に、真面目な表情でコハルに話し始める。
「それで……コハルさん!」
「魔法も無事に習得した訳ですので、今度は魔法剣を試してみたいのですが……」
「あぁ、魔法剣ね…♪」
「魔法剣ね……魔法剣……」
今まで、和やかで有ったコハルが、急に目が泳ぎ始める!?
もしかして、守り神の癖に知らないとでも言うのか!?
すると、コハルは困った微笑み表情で、俺に話し始める。
「スズヤ。魔法剣はモージスク・スバッドと言った後に、白・黒魔法の発動魔法を唱えれば魔法剣は出来るよ……」
「例えば、炎の魔法剣を作りたければ『モージスク・スバッド ブランド!』と言えば、炎を纏った魔法剣が作れる……」
「また、ゾンビ系魔物には、剣にスイスイを掛ければ、ゾンビ系魔物に大ダメージを与えられる!」
「ゾンビ系魔物は基本。普通の剣で切っても
「……」
(モージスク・スバッドが、魔法剣のトリガーに成る訳か!)
(ゾンビ系魔物は、スイスイを掛けた魔法剣で切れば効果抜群か!!)
だが、コハルは困った表情に変わって、俺に言葉を続ける。
「でもね……スズヤ」
「この国で主流と成っている、鋼の剣でも魔法剣は作れるけど……数回で剣が駄目に成ってしまうよ///」
「予備の剣を何本も持ち歩けば別だけど……魔物と戦闘中に剣が折れたり・曲がったりしたら、大ピンチに必ず成るでしょうね……」
「だから、今の剣での魔法剣化はお勧めしない…///」
「…………」
(鋼の剣では魔法剣が作れても、剣が魔法に耐えられないの認識で良いのか?)
(俺は戦士並みの力が無いから、かなりの確率で魔法剣に頼るだろう……)
アスは優秀な黒魔法使いで有るが、RPGの様に、高度な魔法ばかり使っていたら直ぐにアスの魔力は尽きる!
だから、理想で言えば……雑魚は通常剣。並以上は魔法剣若しくはアスの魔法。強敵は魔法剣+アスの高度魔法で対応するのが理想だ。
(だが、コハルの感じからして『今の剣』とか言っていたから、魔法剣を作る相応しい剣が有るのだろう!)
俺は、コハルに尋ねる表情で話し始める。
「コハルさん!」
「そうしますと……魔法剣を作る、相応しい剣は有るのですよね?」
俺の言葉の後。
コハルは迷った表情で、俺に話し始める。
「スズヤ。有るよ……タングステンを原材料で作った剣」
「その剣の名前は、王者の剣!」
「魔法剣用に、メルメーサ王国が装備品開発した剣」
「王者の剣
「そして、この世界で唯一タングステン鉱床が有るのは、先日魔法軍に滅ぼされた公国。旧モノアメット公国内に有る、リュウガンロ鉱床しか無い///」
「だが、魔王軍も、タングステンで高度な武器を作られるのを恐れて、モノアメット公国を滅ぼし占領したのだから、リュウガンロ鉱床の守りはかなり堅いでしょうね……」
「…………」
(何か凄い……いよいよ、ゲームの様な展開に成って来たな!)
(王者の剣を鍛造するには、タングステンが必要!!)
(だが、タングステン鉱石が有るリュウガンロ鉱床は、魔王軍の支配下に置かれているから、採掘する事が出来ない……)
(コハルの言葉からして、ゴブリン以上の魔物が居るのだろう…!)
これがゲームの流れなら、主人公が絶対に『なら、俺が取ってきます!』、『世界を救うために!』とドヤ顔で言うのだが、実戦経験がまだゴブリンしか無い俺に、そんな言葉を言える訳が無かった……
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