果物泥棒
「その脚は申し訳ない事をした」
ジュリアンが苦渋の表情で謝った。女王様から貰った杖と包帯を巻いた脚が痛々しいが、不老不死ゆえ実はもう治ってしまった。でも後遺症が残る診断だったからずっとこのまま演技し続けないといけない。
「言ったでしょう?私も悪いんです」「もっと見て回らなかった私が悪い」「そうですね」
「えっ?」
「森には美味しい物がいっぱいあるのにほったらかして悪い人。ブルーベリーにラズベリーとブラックベリー、グーズベリーも!私も果物泥棒です!」(私は悪いウサギ泥棒に復讐した悪い嘘つきウサギです!)
ジュリアンの私有地から盗って来たたくさんの実を見せると呆れた人だと笑ってくれた。
「じゃあこれをベリーパイにするから罪滅ぼしにお茶をご一緒願えるかな?」
「喜んで!」
罪悪感を隠しとびきりの笑顔で答えた。
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