ファンンタスティック・ミンク。

猫野 尻尾

第1話:こんにちは地球。

ベゴニアピコティという宇宙の神々的存在の種族がいて、そのベゴニアピコティは遥か昔から宇宙のあちこちで様々な実験を繰り返していた。

そうやって新しい星が生まれ、そしてベゴニアピコティの遺伝子実験によって、

超能力を持った種族が生まれた。


この物語のヒロインもその遺伝子を受け継いでる種族なのだ。


地球から遠い銀河の果てに人に「」って名前の惑星があった。

人類がようやく太陽系の端っこまで探査を広げていた頃、 発音しにくい

名前の星から小型UFOに乗って地球にやって来た女の子がいた。


彼女が何のために地球に来たかと言うとそれは、暇つぶしに地球でも征服

しようかと思ってやってきたって言えば聞こえはいいが、実際は親に対して

反抗期だっただけの理由で地球へやってきたのが本音。


地球ってのは銀河のヘンピな場所にあるのに、やたらエイリアンに侵略される

的になる星のようだ。


な、訳だから、すでに地球は多数のエイリアンによって狙われていて世界は

混沌としていた。

だが地球にやって来てるエイリアンはストーカーとか痴漢、万引き、窃盗、

学生をカツアゲしてるような、チンピラエイリアンばかりで性根の座った

エイリアンは皆無だった。


実際は地球を侵略しようなんて、そんな大それたことを考えるエイリアンなど

誰一人いなかったのだ。

多少の悪さはしてもみんな平和を装って生きていた。


とりあえず地球に降りた女の子はUFOを林の中に風景と同じに見えるよう

カモフラージュをほどこして隠した。

だから人が近くを通ってもバレないのだ。


たとえば「007 ダイ・アナザー・デイ」 のときのアストンマーティン V12ヴァンキッシュ みたいに・・・。


さて、地球に来たものの、たいした目的もないから寝泊まりする場所もない。

女の子はしかたなく一軒の家に目をつけて、そこを自分の住処にすることに決めた。

人が住んでようが、いまいが、おかまいなしに不法侵入した。


女の子に忍び込まれた家は家族三人で 父親に母親、そして思春期真っ盛りの

男子がひとり住んでいた。


その男子の名前は一番 朝いちばん はじめと言って ごくごく平凡な現役の高校生男子。

女の子が忍び込んだハジメの家の廊下でふたりは、ぱったり鉢合わせすることに

なった。

ハジメは夜中にトイレに行こうとして廊下を歩いていた。

そしたらバッタリ・・・知らない女の子に遭遇した。


「ん?・・・・君、だれ?」


「あ、こんにちは?お邪魔します・・・お初にお目にかかります」


一応丁寧なご挨拶。


「だから、君、誰?」


その子は肌の色や容姿は地球人と変わらなかったが、髪はピンクと金髪のメッシュ

が入っていてツインテールにした髪が両上で丸い形のものでまとめられていた。


着てる服は、お姫様でも着てそうなちょい豪華そうなドレスを身につけていた。


女の子は一応ハジメに自己紹介した。


「私、名前は「ミンク」」


「あ、俺の名前は一番 朝いちばん はじめ


ミンクは地球からかなり遠い惑星から来ましたと言うことと、行くところが

ないのでここに住まわせてほしいってこと。


まあ、この地球にはいろんな星からエイリアンが来てる訳だからミンクのことは

さほど珍しいことでもなかった。

だからハジメの高校にもエイリアンの学生が何人も通って来ていた。


相手はめちゃ可愛いし・・・ハジメは鼻の下を伸ばせるだけ伸ばしていた。

彼女の要望を無下にダメだって断る理由もなし・・・。

元来、可愛い子に弱いハジメは、両親の承諾も得ず一も二もなくミンクを

受け入れた。

ってことで、その日からミンクはハジメんちの居候になった。


ハジメは一人っ子だったため、女の子が欲しかったハジメの両親は彼女を疑うこと

もなく暖かく迎えた。


すいすいことが運んで、なんてスムーズな話。


つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る