第2話

「.....」


「.....とりあえず、ちょっと待ってて。すぐ戻ってくるから」


「ん?うん」


ズボンが落ちた後、急いで引き上げて、ベッドに座らされた


若干気まずい雰囲気になったけど、本当に自分が女になったって自覚した


じゃないとまた落ちるからって


それに、服のサイズもいろいろあってないしね


それから待つこと5分弱.....


「.....おまたせ」


「おかえ.....り、それは?」


「うん。お兄ちゃん今着てる服とか全部サイズあってないでしょ」


「そりゃね」


前は176cmだったのだが今は150cm程度しかない


「それで、私のお古になるけど、今のお兄ちゃんに合ったサイズのやつあったから、とりあえずは.....そっち着て」


「.....」


まじか.....妹の服着なきゃなのか.....


というか、下着もないんだから,,,,,まさかノーパン?!


「真尋.....その.....下着とかってあるの?」


「あっ、うん。一応昔買って使わなかった奴があるから、それとりあえず使っていいよ」


「ほっ」


よかった。これっでノーパンで過ごせとか言われたら恥ずか死ぬところだった


「なかったらなかったで男物で過ごしてもらうつもりだったけど。とりあえず、はいこれ」


そう言って渡されたのは、可愛い猫が描かれた7分袖のシャツと、フリフリが付いたスカートと小さいリボンが付いた下着だった


「これを着ろと?」


「それ以外ないでしょ!」


「うっ」


まあ、腹をくくって着替えるしかないか.....


「よいしょっと」


「え?ちょっと.....」


「うん?」


「なんで私がまだいるのに服脱ぎ始めてるの?!」


「なんでって、別に今は同性でしょ。多少はまあ恥ずかしいけど、そこまで.....」


「私の中ではまだ整理がついてないの!とりあえず私が出てから着替えて!」


「へいへい」


そういうと同時に、真尋は俺の部屋からダッシュで出て行った


「そりゃ、男だった兄が急に女になったら整理が出るわけないもんな.....」


うちは、基本的に親が仕事から帰ってこず、お金だけ渡されていて、真尋と二人で生活している


まあ、親は単に仕事が忙しいだけで、学校のイベントには毎回来てくれて、俺たちのことを愛してくれて、何かお願いしたら基本的に叶えてくれる。家にいることはほとんどないが.....


いつも横で暮らしていた奴が急に見た目とかいろいろ変わればそりゃ気持ちの整理にも時間がかかるか


さてと,、着替えるか


まずは今のパジャマ全部脱いで.....


うーん。可愛いよ、可愛いとは思うけど、男のころにあったような欲情はないな


っと、真尋にもらったパンツとインナーを着て.....


うおっ!何このフィット感!


後はスカートとシャツだけど.....


というかスカートってどうやって穿くんだ?



―――



そこからはちょっと苦戦したけど、なんとか穿けた


そして、今.....


「おー!お兄ちゃん可愛いー!」


めちゃくちゃ妹に可愛いって言われて、撫でまわされてる


しかも.....


「ほんとに変わっちゃったのですか......というか!これが本当に渚君なんですか!こんなにかわいい子が!」


「うん、本当だよ!日葵ちゃん!」


そう、なぜか、口調までですますになっているのが、俺と真尋の幼馴染、椎名日葵しいなひまり


長い黒髪を後ろで一つにまとめていて、少したれ目になっていて、まじめな感じを醸し出している。しかも出るとこは出ていて引っ込むところは引っ込み身長164cmと、これよりかわいい女子いるかっていうくらい可愛い


「っていうか、なんで日葵がここにいるんだよ」


「なんでって、私が呼んだんだもん。一応毎日会う仲だし、共有した方がいいかなあって」


「.....そうか。まあ、見ての通りだ。何がなんだかよくわかってないけどこうなってた」


「そうなんですか.....なんか少し寂しいような感じもありますけど、これはこれで結構いいですね!」


「お前.....順応早いな.....」


なんか男の時の俺に未練がないように言われると少し傷つくな.....


少なくとも嫌われてはなかったと思うけどなあ


「それはそうと、これから買い物に行くんでしょう?」


「え?そうなの?」


「そりゃそうでしょ。お兄ちゃんが今着てるやつ別にあげてもいいけど、下着とかいろいろ足りないものあるでしょ。だからこれから、近くのショッピングモール行って、最低限必要なもの買わないと」


「ほへー」


買ってきてくれるなら助かるわー


ショッピングモールとか人の多いところ苦手だからなあ


「まるで他人事みたいに。お兄ちゃんも一緒に行くんだよ?」


「ほわっ?!俺も?」


「当たり前でしょ」


「あ、じゃあ私も付いていきます」


「いいの?日葵ちゃんこれから用事とか大丈夫?」


「ええ。今日は特に何もないので、ここに遊びに来ただけですよ」


うち放課後のたまり場とかじゃないけど.....まあ、日葵の家でたまに夕飯御馳走になってるし別にいいか


そんなこんな俺を置き去りにして、買い物に行くことが決まった




ふははは!両手に花だ!


って喜べればいいけど、人前は恥ずかしすぎるし、そもそも今俺女だし......


がんばれ!俺の精神よ!



ーーーーーーーーーー

あとがき



お読みいただきありがとうございます!



続きが気になる!

面白かった!



という方はモチベーションにもつながるので、ぜひ♡や☆、フォローお願いします!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る