第20話 別視点あり

――ケテリコース王国国王side


勇者召喚で呼び出した兵器どもに娘を行かせて戻ってきたと思ったら、わしを呼び出したというのに、とてもやつれた様子をしていた。


「どうしたのだ、アリステラよ」


「.....」


「話せぬのならもう行ってもよいか?」


「.....なさい」


「うん?」


「ごめんなさいお父様」


「.....」


「私の失態で1体兵器を逃がし、1体殺されてしまいました.....」


「何っ!?どういうことだ!」


「先ほど報告したアルギロス・ステフェリスが関わっているかは不明ですが.....」


そこから話された内容は耳を疑うほどのものだった


まさかこの王城内に正体不明のやつが潜んでいるうえに、呼び出した兵器がなぜかスキルの使い方を知っているなど.....


「まあ、死んだものや逃げたものはしょうがない。して、残った者のスキルなどは?」


「.....はい、何名か持ってないものもいましたが、大半は持っていました」


「わかった。持ってない奴は頃合いを見せて、持っている奴らへの見せしめにでもしろ」


「かしこまりました。では、私はこれで.....」


「待て」


「まだ何か」


「死んだものと、逃げたもののスキルはわかるか?」


「逃げたものはわかりませんが、死んだものは【創作】というスキルで、恐らくモノづくりに特化したものかと」


「.....そうか。もうよい、下がれ」


「はい」


……そして数日後


「王よ!至急ご報告が!」


「なんだ?わしは忙しいのだが.....」


「無礼を承知で申し上げますが、恐らくそれ以上に大変なことです」


「.....言ってみろ」


「はい。では、北側の防衛と交易を担当していた街が一夜にして.....」


「一夜にして?」


「焦土と化しました.....」


「.....は?」


――???side


今日も帝都にある城の中で、礼儀や軽い魔法と武術の練習をしていたら、衝撃な事実を耳にしたわ


なんでも、ケテリコース王国と私の国の間にあるケテリコース王国側の防衛の街が一夜にして更地になったらしい


あちらの国に被害が出るのは別に構わないけど、私の国にも被害が出ないように祈るしかないわね


「お嬢様、今はこちらに集中してください。あちらの国の被害も気になるところではありますがね」


「.....はーい」


最近はもう勉強尽くし


指導は厳しいけど、教育の時間以外は優しいメイドの子はかわいいから癒されるわ


皇女ってもの楽じゃないわ!

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