白銀の簒奪者

みたくししょー

第1話

「はあ、今日もあの場所に行かないといけないのか.....」


ぽつりと漏れる独り言


僕――白川蒼は、いつもと同じように憂鬱な日々を送っていた


昔、髪色のことで同じ学校の人やさらには家族までが、酷く扱ってきた


僕の見た目は、男子にしては小さめな背丈で、黒目の白髪だ


それに、髪は伸ばしているから、結構女子っぽい


両親は両方とも黒髪黒目で、唯一の見方だった姉も黒髪黒目だった


でも生まれてきた僕は白髪で、母親の不貞が疑われた


DNA検査を受けたけど、正真正銘両親の子供だった


けど、僕が原因で夫婦仲は壊れ、小学校ではこの髪色でいじめられ、両親も助けてくれなかった


2つ上の姉――瑠璃はいつも僕のことをかばってくれたけど、僕が中学に上がるのと同時に、母親と一緒に事故で亡くなった


それを機に、父親が僕の育児を放棄して、親戚の家をたらいまわしになったけど、温かくしてくれる人はほとんどいなかった


そのせいで、今はよくなった方だけど人間不信になって中学なんてろくに通えなかった


今年高校に入ったけど、入学直後、姉のことを知っていて、わざわざ僕のところまできて、姉のことを罵倒したやつがいた


多分、告白云々言ってたし、逆恨みだろうが、唯一の見方の姉を罵倒され、僕がキレ散らかして、相手を全治4か月のけがに追いやった


それ以来誰も僕に教師も含めて誰も近寄らなくなったし、僕としてはこれで全然いいけど、他人から見られる恐怖とか軽蔑の視線は鬱陶しい


ちなみにそれで、僕は退学寸前になったけど、ギリギリ停学処分に留まった


「はあ」


そんなこんな昔のことを思い出しながら通学していたら、学校についてしまった


やだなぁ


――――――

――――

――


HR開始時間ギリギリなこともあって、教室入ってすぐ、HRが始まった


今日は珍しく全員来ている


うちのクラスは僕入れて男子22人、女子24人いて、結構人数が多い


たいてい誰かさぼっていて全員揃うことはないけどね


「.....みんな.....おはようございます.....HR.....はじめます.....連絡事項ですが.....」


……


相変わらず、うちの女担任はやる気がないな


「.....これで.....HR.....終わります.....」


そういって、担任が教室から出ていこうとしたとき.....


床が光った


バイトしてためたお金は大体学費とラノベにかけていたこともあって、この現象は大体予想がついている


クラスメイトも騒いでいるし


「お、おい!なんだこれ!」


「わからん!だけど早く光から外れろ!」


「無理よ!動けないわ!」


「これは、もしかして恒例の?!」


とかなんとか、まあ僕は興味ないし、いたって冷静


「めんどくさいことになったなあ」


なんて考えている


そして、光が教室を埋め尽くして


……


僕は、気を失った


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


新年あけましておめでとうございます。


今年も無理のない範囲で、投稿していきたいと思いますので、よろしくお願いします。


そして、新年2つ同時に公開します!


新作①『白銀の簒奪者』 1月1日公開



新作②『朝起きたらTSして美少女になった俺は、いつしか心も体もボクっ娘になっていく』 1月2日公開



ぜひお楽しみください♪


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