第40話 武器を買い替えて次のダンジョンで同じの見つけると、意外とショックが大きい

「目を覚ませ……RPGあるある早く言いたい……! 手遅れになるぞ、RPGあるある早く言いたい……!」

「……」

「早くしろ……! お前にはこの世のすべてを伝える。世界を救えるのはお前だけなんだ……RPGあるある早く言いたい……!」

「世界を、救う……?」俺は自嘲気味に笑って、「そんなの、もうどうでもいいさ。世界なんか救っても……あいつらは戻ってこない」


 共に戦った仲間は生き返らないのだ。


 そんな状態で世界なんか救っても意味がない。俺は……あいつらと笑っていたかっただけなんだ……


「RPGあるある早く言いたい……! しっかりしろ! あいつらは……お前のそんな言葉を望んでいるとでも思うのか?」

「……」

「お前は勇者だ。どんな犠牲を払ってでも、前に進まないといけないんだ。RPGあるある早く言いたい……!」

「勇者、ね……」


 仲間を守れないやつの、なにが勇者なのだろうか。


 俺が冷めたため息をつくと、


「……そうか……わかった」彼は立ち上がって、「それがお前の選択か。ならば……もうなにも言うことはない。RPGあるある早く言いたい……!」

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