第2話 あの頃の事
……あの頃、どんな話し方をしてましたっけ。
あ、また黙りこくっちゃって。
何てね、うふふ。
君と出逢えて、幸せだったよ。
ホントだよ?
……こんな感じ?
結構恥ずかしい。
こんなお婆ちゃんがって、笑ってもいいよ?
今なら許してあげる。
●
私、幸せだったよ。
大好きな君と、ずっとずっと一緒にいれた。
昔、照れた君が私に言ってくれた言葉覚えてる?
『お爺ちゃんとお婆ちゃんになっても、毎日手を繋いでいたいよね』
その言葉が嬉しくて泣いた私を見て、君は大慌てしたっけ。
だって、ホントに嬉しかったんだもん。
私もそう思ってたから。
ずっと、あの言葉が心の支えだったんだ。
今も、ほら。
手を繋いでるよ。
毎日毎日。
お爺ちゃんとお婆ちゃんになっても、手を繋いでるよ?
今日も仲良しさんだね、私達。
なんちゃって、えへへ。
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