【☆あき☆彡のSweets Paradise】幻の洋菓子店《les ailes》


【☆あき☆彡のSweets Paradise】幻の洋菓子店〈les ailesレゼル



 常縁寺駅前から少し離れた、住宅街の中のクリニックや個人商店が並ぶ一角にそのお店はあります。2階建ての洋菓子店〈les ailes〉。淡いピンクやイエローで可愛らしく彩られた壁、その壁際を囲むように置かれたいくつもの焼き菓子、そして大きなショーケースの中に入った色とりどりの繊細な細工のケーキ。店内の左手には階段があり、2階席へとつながっています。ゆったりとした階段を上ると壁際を囲むように置かれたソファー席、八人くらいは座れそうな大きな木製のカウンター、合間に四人がけの椅子席が並ぶ落ち着いた喫茶店といった佇まい。


 ある意味 ごくごく普通の『街のケーキ屋さん』。ですが、このお店お休みが不定期。☆あき☆彡も時々前を通るのですが、開いていたり閉まっていたり……幻の洋菓子店と呼ばれるほど。

 開いている時も全然お客が入ってない時と行列ができている時とあって不思議なお店だなぁって思ってました。


 取材に訪れて 納得。接客を担当されているリリィさんが、物腰も柔らかく 優しいオーラを纏った方で、思わず「天使だ」って声にしそうになってしまうほど。そして、大きな声では言えないんですが、キッチンで働いておられたパティシエさん(後で聞くとオーナーさんだそうです)は、お店の内装とは合わない真っ黒なコックコートを着た威圧感抜群の高身長の方。オーナーさんも店番されることがあるそうなので……(汗

 リリィさんがいらっしゃるときに☆あき☆彡は買いに来たいと思いました。


 この〈les ailes〉のケーキ、☆あき☆彡は初めて食べたのですが、まさに芸術品。なんと言っても見た目が美しいんです。繊細な飴細工やチョコレート細工を駆使して、雪の街に建つ暖かな一軒家を表現したデコレーションに物語があって、まず見て感動しました。そしてもちろん味わい。甘さ、食感、香り、食べ進むと新たな味わいが現れる楽しさ。ケーキの醍醐味が全て詰まったケーキの中のケーキでした。ケーキ職人さんの間でも『真にケーキを愛した者にしか作れないケーキ』って呼ばれているそうです。


 そんな素晴らしいケーキがどうやって産み出されているのか、直接パティシエの黒谷さんに取材してみたかったのですが、残念ながらインタビューなどは好まれないそうで(職人さんらしいなぁとは思います)、代わりに接客係のリリィさんにお話を伺いました。こんなに素晴らしい技術を身につけるのに黒谷さんが〈どこで どれくらい〉の修行をされて来たのか?という質問に対してリリィさんは『地獄で 500年くらい』とのお答え。まさか本当ではないと思いますが、黒谷さんの血の滲むような努力が窺えるお答えでした。


 鍛え抜かれた技術の粋が味わえるお店でありながら価格は良心的!ケーキも標準的な価格帯で、お味や見た目のオシャレさを考えたらビックリするようなお買い得感。クッキーなどの焼き菓子は中学生でも買える低価格。しかも、ケーキに負けず劣らずの美味しさでした。


 天使みたいな店員さんに会え、地獄仕込みのケーキが味わえる『天獄に続く洋菓子店』〈les ailes〉。星光街イチオシです!

 


◎〈les ailes〉

 星光学研都市線『常縁寺』駅下車。下車後 南西へ徒歩25分。

 不定休。


                      文責/☆あき☆彡



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 光汰と晶を診察してくれたシルヴィア先生と〈les ailes〉はFFの夏目夏妃さんの『天獄に続く洋菓子店』から出張して来てもらいました。

 掲載許可ありがとうございました。


 〈les ailes〉は本編にお店の名称が出ておらず 作者様から未公開情報をいただいて 本邦初公開。ありがとうございます。


 引用元の『天獄に続く洋菓子店』は 光汰を超える巻き込まれ型の主人公が天使と悪魔の〈お仕事〉に関わるハメになって成長していくコメディタッチの現代ファンタジー。

 登場するキャラクター1人1人にしっかりと背景と行動原理が設定された。読み応えバッチリの名作。

 

https://kakuyomu.jp/works/16817330656979580269


 表題の洋菓子店は主人公チームが丁々発止の会話を繰り広げたり作戦会議を行ったりする重要拠点。

 星光市にお迎えできて嬉しいです。


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