俳句122:今日も傘一本だけの氷柱突き

【推敲前】

傘で突く一本だけの氷柱かな

かさでつくいっぽんだけのつららかな


【推敲後】

今日も傘一本だけの氷柱突き

かさがすきいっぽんだけのつららつき


季語:氷柱



 これもボツネタを推敲したもの。子供の頃に氷柱を傘で突く。そんな類想句を、推敲してみた。


 上五の「今日も傘」で、毎日雨が降り続いていることを想像させ、その答えが中七・下五。

 氷柱を突く為に傘を持っている子供。雨ではなく、晴れへと場面転換し、1本だけ残る氷柱が現れる。それを楽しそうに、傘で折る子供の姿。


 昔は良くあった光景なのだが、今は家の仕様も変わり、屋根も高くなり迂闊に軒下になんて近付けない。これも今の子供は知らない世界なのかもしれない。

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