俳句23:手酌酒一切れ多き初鰹

手酌酒一切れ多き初鰹


季語:初鰹


 刺身を食べながら、しみじみと感じた一句。家族で分けて、一枚余った刺身の行方。

 父親の元にゆくのでしょうか、それとも食べ盛りの子供、はたまた晩ご飯の支度をする母親の特権でしょうか。そんな些細なことも、家族や家が無事であるからそこ。それを能登半島地震で気付かされました。


 手酌酒を飲んでいる人の元には、他の人よりも一切れ多い刺身。それは、縁起物の初鰹なのです。あなたなら、どんな人を想像しますか?

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