迫りくる
最強冒険者は誰であろうか?
世界中に存在し、多くの天才、逸材が在籍する冒険者たちの中で最強なのは一体だろうなのだろうか?
それは未だに衰えぬ鉄板の話題だ。
十年前から活躍している古豪にして最強、鉄華の剣だろうか?
それとも一人の天才にして孤高の女剣士、ウルティだろうか?
そんな中でも、多くの人達の口から出てくるのはただ一つのパーティーであることは間違いないだろう。
新進気鋭。
彗星の如く現れては圧倒的な速度で実力と名声を高めて、大盗賊団の壊滅、
その実績を上げればキリがなく、美人過ぎる三人が活躍する様は多くの吟遊詩人の捜索魂を駆り立てた。
それこそが、星霜の風。
今、最も勢いがある最強の冒険者が一角であった。
「ここか」
そんな星霜の風がこなした調査依頼。
それに伴ってかつて滅ぼされた旧王都、古都の方へとやってきた探索隊は複雑な結界によって守られている天球へとたどり着いていた。
「慎重に調査を進めろよ?いくら、星霜の風の皆さんが多くの敵を無効化してくれたかと言って何の危険もないわけじゃないのだから」
「わかっていますよ……それで、やはりここで見るものと行ったらこの真ん中にある謎の肉が浮かぶよくわからない大きな水槽ですよね。何なんでしょうか?これは」
「なんでしょうねぇ……?なんかすっごく嫌な予感はしますけど」
「そうで……あれ?待ってください」
「どうした?」
「今、あの肉ってば動き出しませ」
首が落ちる。
探索隊の一人の体が消滅し、首だけが地面を転がる。
「「「……ッ!?」」」
培養液の中に浸された肉から一つの棘のようなものが水槽を突き破って伸び、一人の身体を一瞬で消してみせたのだ。
「……ぁ」
四人で動いていた熟練の捜査隊が壊滅されるのは簡単であり、また。
「あぁぁぁぁぁあああああああああああああ!?」
「……おぉ。神よ。我らを救い給え」
「きゃぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!」
「嫌だ!?嫌だァァァア!?まだ、まだ死にたくない!」
「ど、童貞のまま死ねぼげkl!?」
「お、俺には待っている家族……がぁ」
「いやぁああああああああああああああああああああ!!!」
「いてぇ……いてぇよ……」
そして、調査のために古都へとやってきていた一団は、支援のためにやってきていた人たちも含めて丸ごと全滅してしまったのだった。
『魔王様は、既に復活なされた後か』
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